県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】
野球
高校野球 手堅い野球に進化 シード校破り3回戦進出の津久見
全国高校野球選手権大分大会
2回戦 7月14日 別大興産スタジアム
津久見 110 100 000 1|4
柳ケ浦 010 001 001 0|3(延長10回)
「史上最強の挑戦者」を掲げ、ノーシードから勝ち上がる津久見。1回戦は日田林工、2回戦は柳ケ浦、ともに甲子園出場経験のある強豪校を下し、3回戦に駒を進めた。キャプテンの平川慶樹(3年)は「素直にうれしい。自分たちの野球を信じて戦っている。甲子園出場を目標に今まで練習してきた。一戦一戦をしっかり戦いたい」とあらためて強い決意を語った。
今年のチームは手堅い。打線は、確実に犠打で得点圏に走者を送り、得点に結びつける。平川が言う「自分たちの野球」を徹底しているから迷いがない。柳ケ浦戦での犠打は八つ記録したが、十回の無死一塁の場面では、5番・狭間倫太(同)がバスターエンドランで好機を広げ、勝ち越しに成功した。定石に変化をつける応用力があることも示した。これには藤丸崇監督も「最後はしびれた。自信になる勝ち方ができた」と満足の表情を浮かべた。
トップバッターとしてチームを勢いづける平川慶樹
投手陣は石丸明翔(3年)と今山崚(同)を軸に継投でつなぐ。石丸は2試合(11回)投げて3失点。2試合ともベストピッチングではなかったが、悪いなりにボールを低めに集めて、要所を抑えた投球で試合を作る。「勝って修正できることが何より。次もチームのために投げたい」とチームの勝利に徹する。
投手陣を支える捕手の松下海斗(3年)は「配球について、これまで何度も監督に怒られたが、指示されたことを受け入れ、今大会は守りから攻撃につなげることができている」と話し、それぞれが自分の役割を理解して、チームの勝利のために一丸になれていることを強調する。
13度目の夏の甲子園に向けて、機運は高まっている。チームは試合をこなすごとに力をつけている。
ベンチも一体となって戦う津久見
(七蔵司)