
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
個性派が集まる大分トリニータU−18のなかでも異彩を放つ。高畑奎汰(高校2年)は攻撃的サイドバックとして得点機を演出する。小学生の頃から県内で名の知れた少年は、自分の個性を伸ばそうと中学から大分トリニータU−15に加入した。好不調の波があるが鈴井智彦監督は「スイッチが入ったときの高畑は止められない」と評価する。
「試合の結果より日々の練習。この年代はプロセスが大事」との指導哲学を持つ鈴井監督の下で、順調に成長を遂げている。高畑は「常に新しいことを取り入れてくれ、練習メニューも面白い」と練習から伸び伸びとプレーする。1年生の頃からファーストチームでプレーしたことも多く、向上心も高い。「今年はプレミアリーグ(高校年代の全国リーグ戦)に上がれるチャンスがある。Jユースカップでいい流れをつくりたい」とレベルの高い環境で自分自身のプレーに磨きをかけたいようだ。
昨年はU−16日本代表メンバーに選ばれ、貴重な国際経験を積んだ。「周りの選手がサッカーに取り組む意識が高く刺激になる。高校の間で代表に定着し、さらに上を目指したい」と語る。憧れの選手はトリニータに在籍していたこともある金崎夢生(鹿島)。強気にゴールを狙う姿勢は共通するものを感じる。ゴールまでを逆算し、流れが悪いと見るやボールを引き出すなど攻撃を組み立てることもできる高畑は、その存在が対戦相手にとって脅威となるはずだ。
テクニシャンの多いチームにあって、闘志あふれるプレーができる三木慎博(高校2年)の存在は大きい。鈴井智彦監督は「不器用だが(元バルセロナの)プジョルを彷彿させる」と最大の賛辞を贈る。相手の攻撃を食い止めるだけではなく、攻撃の起点としてプレーする技術と知識、知性がある三木は「球際の強さ、スピードには自信がある。奪ったボールをカウンターにつなげたい」と自分の役割を心得ている。高い集中力を持続させてボールを奪い、素早く攻撃へとつなげることができる。
高畑と同じく中学から大分トリニータU−15に加入した。三木は「サッカーの基本であるボールを止める、蹴るを徹底的に反復したことで、相手のプレッシャーを受けてもボールを失わず、パスをつないで崩せるようになった」と話す。大分トリニータU−18に上がってからはハードワークを加え、メンタルも充実している。これまで指導を受けたスタッフから「(気持ちの)矢印を自分の内側に向けろ」との教えを受け、「自分のミスを人のせいにするのではなく、客観的に自分のプレーを分析できるようになった」。
守備だけでなく、攻撃の起点としても活躍する三木。Jユースカップでも、彼のプレーから目が離せない。闘志が前面に出て、気迫がみなぎるプレーには人を惹き付ける何かがある。華麗なプレーもいいが、その裏でチームを支えるプレーに焦点を当てたい。
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