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大分高校 3連覇目指し、守備を再構築し、メンタルを整える

大分高校 3連覇目指し、守備を再構築し、メンタルを整える

サッカー 選手権県予選特集(2)

 

 3年連続で全国高等学校サッカー選手権大会出場を目指す大分高校。今夏の県高校総体では準決勝で敗退し、悔しい思いをした。不測の事態で県高校総体の途中からチームを指揮することになった小野正和監督は、「今年のチームはしっかり守れば得点は取れる」と、まずは守備の再構築を図り、出直しを誓った。

 

 センターラインに個の能力が高い核となる選手が、昨年のチームのようにはいない。ただ今年のチームは身長が高く、フィジカルが強い。夏の間に、体力向上とともに選手の特性を見極め、システムを4バックから3バックに変更。堅守速攻のチームに生まれ変わった。

 

 徐々に新スタイルは浸透し、9月以降のOFAリーグ戦で4連勝し、チームの調子は上向きだ。大分上野丘との対戦では2失点したが、他の3試合は無失点に抑えている。選手も結果が出ることによって自信がつき、チームに一体感が芽生えつつある。

 

 チームの中心は、1年生の時から先発出場する嶋津翔太(3年)。得点能力が高く、攻撃のポジションであればどこでも結果を出せる点取り屋だ。最終学年になってキャプテンになり、チームを引っ張る自覚が生まれた。「今年は自分がチームを勝利に導かなければいけないと強く思うようになった。僕たちの代で連覇を止めることはできない」と、これまで以上に得点へのこだわりも強い。

 

 第2シードとして2回戦からの登場となるが、小野監督は「簡単に勝てる相手などいない。トーナメントなのでメンタルの準備が重要になる」と初戦から万全の準備をして、一気に頂点を目指す覚悟だ。選手も同様に「終わってみれば大分高校が強かった」と言われるために、気持ちを高めている。

 

6月からトップチームを指揮する小野監督

 

戦力分析(A〜E評価)

 

FW:A

昨年もチームの得点源として活躍した嶋津は、左右どちらも苦にせず、前線であればどのポジションもこなす。当然相手のマークは厳しくなる。彼が機能しないときにフィニッシャーとなれる選手が必要となる。

 

MF:B

1−0で勝つ勝利の方程式を確立するためには、攻撃の芽を潰すことができる山口卓己(2年)が重要な役割を担う。常にリスク管理のできる選手であり、攻撃ではサイドの選手が積極的に仕掛けられるように促すことができる。

 

DF&GK:A

3バックはフィジカルの強いタイプの選手が並ぶ。真ん中には足が速く、カバーリングに優れた堤翔司(3年)が配置される。全試合無失点を目標とする最終ラインは、簡単に崩れない結束力がある。

 

エースとしてキャプテンとしてチームを引っ張る嶋津(3年)

 

(柚野真也)

大会結果