
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
全九州バレーボール総合選手権大会県予選
決勝 4月16日 大分商業高校体育館
東龍 2(25-16、25-18)0 国東
新人大会に続き、今大会でも4試合で1セットも失うことなく「完全優勝」となった東九州龍谷(東龍)。準決勝、決勝のセット序盤で僅差となる場面はあったが、どの試合も相手に20点を与えることなく頂点に立った。それでも相原昇監督は声を荒げ、選手を叱咤(しった)した。「目標はどこなんだ?県で一番になることなのか。それとも日本一を目指すことなのか」
新人大会から3週間、4月に入学した1年生を加え3学年がそろった最初の大会。ポジション、メンバーの大枠が決まり、まずは高校バレー3大大会の最初のタイトルとなる全国高校総体に向けて、チームはスタートした。傍目にはミスは少なく、仕上がりは悪くはなかったが、相原監督は「日本一になるために欠けているのはメンタルの部分。チームに厳しさがない。県大会であろうと、紅白戦であろうと、勝利への執念を植え付けたかった」と話す。
得点源として活躍した岡部詩音
選手の力量により、相応の責任を課す相原監督は、弱気なプレーが続いた岡部詩音(2年)に厳しかった。「スマートなプレーが多く、勝手に自分で限界をつくっている。上級生に頼り、自分で勝負を決めてやろうという思いが弱い。心の奥底に眠っている感情を引き出す必要がある」と語気を強めるが、期待の現れでもある。選手には結果と内容を求める。「東龍のユニフォームを着て変なプライドを持ち、満足するくらいならそれまで。これまでやってきたことが実を結んで自信が生まれ、この先に成長につながるなら勝って良かったと言える」(相原監督)
重要なのは勝った後の身の処し方、心の整え方であり、そこを誤ると勝った意味がなくなるということだろう。相原監督は決勝戦を終えて、選手全員に「これからどうする?」と目標を尋ねている。答えは、「(高校3大大会の)3冠を取りにいきたい」だったという。目標を押し付けはせず、その設定は選手の意志に委ねる。「高いところを目指すというなら、そのための指導をするし、楽をしたいというなら、そんなに厳しい指導はしない。目標を最初に合わせていないと互いにストレスがたまるから」と話す。
来月13日から始まる全九州総合選手権に向けて、目標を再確認した。日本一になるために逆算し、毎日の練習に取り組む。
高校バレー3冠を目指す東龍
(柚野真也)
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