県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】
野球
大分Bーリングス 有言実行 川上理偉が覚悟のシーズンに挑む
独立野球のヤマエ久野九州アジアリーグに所属する大分Bーリングスのキャプテンとして活躍する川上理偉は、今季を「覚悟のシーズン」として臨んでいる。「今年1年で結果を出す。3割15本塁打20盗塁が目標」と公言するのには理由がある。今年結婚した川上は、家庭を持ったことで家族への責任と自覚が芽生えた。「上のステージでやれないのであれば、それまで。野球を辞める」。川上の言う「上のステージ」とは日本野球機構(NPB)のことだ。今秋のドラフト指名を受けるために退路を断ち、野球に没頭する。
178cm、85kgの体に反骨心が詰まっている。昨季も主力として試合に出たが、結果を残すことはできなかった。川上は「昨年は全てが初めてで、試合に出るだけでバタバタして何もできなかった。今年は周りが見えているし、落ち着いて集中して試合に臨めている」と心境の変化を口にする。今季はここまで遊撃手として8試合全てに出場し、打率は3割4分8厘、本塁打2本と好調を維持している。小野真悟監督は「今年は出塁率が高く、(打席で)長くボールを見ることができ、逆方向に打てるようになった」と高く評価をしている。
今季好調の川上理偉
大分市出身。大分高校から宮崎福祉医療カレッジに進み、昨年、大分のトライアウトを受けて入団。これまで主だった全国大会での実績はないが、強肩、強打に光るものがあり、球場にNPBのスカウトが何度か足を運んでいる。小野監督は「これまで伸び悩んだようだが、辛い経験をした方が成長率は上がる。パンチ力があり、身体能力も高い。才能がかみ合えば結果は付いてくる」と話す。
「打席に立てば、全てが勝負。結果を出すために死に物狂い」。何を言おうが言うまいが、結果はすべて自分に跳ね返ってくる。自分との約束を果たせるかどうかが肝心で、川上はそこに目標公言の意味を見いだそうとしている。退路を断った選手の強さが、これから出てくるのではないか。
「結果を出してNPB入りを目指す」と公言する
(柚野真也)