明豊高校卓球部 渡辺莉々子(3年) file.826
卓球
卓球女子 経験値を高めた明豊が、全国選抜ベスト8を目指す
全国高校選抜卓球大会の女子団体戦に出場する明豊。組み合わせが決まり、目標をベスト8に設定した。出場メンバーのほとんどが昨夏の全国高校総体を経験しており、経験値は高い。松本香織監督は、「(全国高校総体では)3回戦で負けたが接戦の試合をして勝ち上がった経験は、自信になり、精神的な強さとなった。選手は自分たちの戦い方をよく理解して、勝ちどころはどこかを共有できている。まずは予選リーグを突破したい」と話す。
エースは梅木ちとせ(2年)。左利きの超攻撃型は、全国高校総体後からレシーブの安定に取り組んだことで、相手のミスを誘発できるようになった。攻撃重視に変わりはないが、攻守のバランスが良くなり、余裕ができた。キャプテンとなった梅木は「試合になると勝ち急ぐことがあったけど、今はプレーの幅が広がり、冷静に試合を運べる。最終学年になり、これから出場する全ての戦いに『高校最後』と付く。これまで以上に結果を求めたい」と強い思いを口にする。
冬場は基礎練習に時間を費やした
全国高校選抜に向けて、ダブルスのペアを変更。梅木のペアとして、粘り強いレシーブに定評のある安本智南(1年)を組ませることで、互いの良さを引き出せるようになった。強烈なパワードライブで相手を崩す香月実夢、平賀愛梨沙の2年生も順調な仕上がりを見せている。
ただ、例年なら2、3月に全国レベルの大会があり、そこで調整をして全国選抜に臨むが、今年もコロナ禍で大会が中止となった。強豪校との対外試合も自粛しているため、実戦離れの不安はある。松本監督は「九州大会の課題をどれだけ修正できたか、実戦で確認できぬまま本番を迎えるが、ウチはあくまでも挑戦者。負けられないというプレッシャーを背負うことなく、向かっていく姿勢を出してほしい」と選手に求める。団体戦登録人数に満たない2年生3人、1年生2人の少数精鋭だが、団結力の強さで勝ち上がる。梅木は「試合がなかった分、基礎練習に時間を費やせ、全員の底上げができた。早く試合がしたい」と試合が待ち遠しそうだ。
全国高校選抜はベスト8以上を狙う
(柚野真也)