県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】
野球
スター候補生インタビュー(2) 野球 三代祥貴(大分商業高校3年)「球界を代表するスラッガーになる」
高校通算本塁打は28本、長打力のある右の強打者として注目を集め、昨秋に福岡ソフトバンクホークスから育成12位で指名を受けた。180センチ、90キロと恵まれた体格に加え、50メートルを6秒1で走るスピード、遠投105メートルと肩も強く、伸びしろが高く評価された。「レベルの高いプロ野球では底辺からのスタートだが、チャンスをもらった以上は結果を出して1軍で活躍したい」と意気込む。
Q:新たなステージへの挑戦となります。現在の心境は?
育成枠からのスタートとなりますが、これまでやってきたレベルとは全然違います。一番下からのスタートなので、一番努力しないといけない。支配下登録選手になって、1軍のグラウンドに立ちたいという思いは、日に日に強くなっています。今は球団からもらったランニング、体幹、ウエイトの練習メニューをこなしています。かなり細かく、種類も多い。体幹メニューだけでも16種類あります。一つ一つの細かい筋肉を鍛えているという感じです。
Q:プロを意識したのはいつから?
中学まではレベルの高いチームでなかったので、プロ野球は憧れでした。意識するようになったのは高校から。1学年上の川瀬(堅斗・オリックスバッファローズ)さんがドラフト育成1位で指名されて、身近でプロになる存在が出て意識するようになりました。3年生になってから、監督から「お前は絶対にプロに行ける」と言われ続けたことが自信になった部分も大きいです。
Q:三代選手といえば、大分商業では“三代3兄弟”の末っ子として、1年生の時から注目されていましたよね。
一番上の兄は、高校通算本塁打45本を打ち、雑誌に取り上げられる選手でした。45本は改めてすごいと思います。2番目の兄は、最後の大会で明豊から本塁打を打って勝った。勝負強いバッターという印象があります。いろんな面で尊敬できる兄です。入学当初は「あの三代の弟が入ってくる」という目で見られ、プレッシャーはありましたが、2人の兄の背中を追いかけたからこそ今があると思います。
部活引退後も休むことなくトレーニングを続けている
Q:高校3年間で得たことは?
大分商業は、練習から自主性が問われます。強く強制されることはないので、普段から意識を高く持ってないと成長しないし、努力を続けなければ周りに置いていかれる。ランニングやキャッチボールから、やることの意味や自分はどうなりたいのかを考えて行動することの大切さを学びました。
Q:思い出に残っている試合や大会は?
一つは、高校2年のときの甲子園(高校野球交流試合)です。一度しか立てなかったので思い出深いです。二つ目は、高校3年の夏の甲子園県予選、準々決勝で負けた藤蔭戦。11回に勝ち越して、勝った雰囲気になって、浮ついた気持ちを抑えきれなかった。あのときにキャプテンとして声を掛け、引き締めなければいけなかったところで言葉が足りなかった。自分が甘かったと思います。あの悔しさは忘れることができません。
Q:これまで指導者や先輩にアドバイスを受け、心に残っている出来事や言葉などはありますか?
兄の行動です。結果が出なくて苦しんでいたとき、帰宅して夜10時を過ぎても素振りをしていました。苦しいときこそ練習をする。その姿を見ていたから自分も努力できました。3人兄弟の最後の砦(とりで)として、2人がかなえられなかったプロの道に進めるチャンスを得たので、結果を出したいです。
Q:どんな選手になりたいですか?
柳田悠岐選手(福岡ソフトバンクホークス)のようにスイングだけでも見ている人を喜ばせ、夢を与えられる選手になりたいです。自分の持ち味はパワー。(最速154キロの)スイングスピードと打球の飛距離をアピールして、1年で支配下登録選手になり、1軍で活躍して球界を代表するホームランバッターを目指します。
登録支配下選手になることが今年の目標となる
(柚野真也)