現役プロが熱血指導 大分に広がる「バスケの灯」 【大分県】
バスケ
冬の全国大会特集 バスケットボール女子 全国大会初出場、大分の第2章の始まり
3回戦進出のポイント
・平常心
・3点シュートの成功率
・一戦必勝
初めての全国舞台に気負いはない。下級生主体のチームだが、3年生の絆も強く、キャプテンの後藤楓花(3年)は、「つらいこともあったけど、自分たちができることをするだけ。悔いのない試合をして終わりたい」と最後までチームを支える覚悟を示す。
高さのないチームは県予選を終えてから、3点シュートの成功率を上げるための練習を欠かさなかった。フリーでシュートを打てるスペースを見つけてパスを通すという、これまで積み重ねた戦い方は変えず、シュート範囲を広げることに強化の重点を置いた。楠本哲二監督は「簡単にシュートを打てるような形はつくれた。あとは成功率を高めるだけだが、それができて全国のスタート地点に立てる」と満足した様子はない。
得点源と期待される板倉菜緒
目標は3回戦進出。第1シードの桜花学園(愛知県)との対戦を強く望み、「これまで県代表になることが目標だった。次の目標を考えるには日本一強い相手と試合をして、自分たちの今の実力を体感する必要がある」と楠本監督。司令塔の梶西未知(2年)は「全国の強豪と、1試合でも多く試合をしたい」と話し、得点源の板倉菜緒(同)は「県内では対戦できない圧倒的な高さのあるチームに、どれだけ自分たちのバスケが通用するか試したい」と一戦必勝を誓う。
大分中学に女子バスケ部ができたのが2015年、その3年後に高校でも創部し、7年目でつかんだ初めての全国大会の切符。後藤は「悔しい思いをしてきた先輩のためにも、支えてくれた方々に恩返しをするためにも、この大会から新しい歴史をつくりたい」と話す。
序章から第2章へ、「奇跡を起こす」から「次のステージ」へ。まずは全国の舞台に立ち、選手が何を感じ、その経験がどんな変化をもたらすのか見届けたい。
初の全国舞台に挑む
(柚野真也)