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大分トリニータ 町田也真人 小さなエースは最後まで輝きを放つ

大分トリニータ 町田也真人 小さなエースは最後まで輝きを放つ

 今季チーム最多の8得点を挙げている町田也真人。166センチ、55キロと小柄なアタッカーが、リーグ最終戦に向けて思いを語った。「J2への降格が決まってしまったが、未来に向けて無駄な試合はない。今季はアウェーで1勝しかしていないので、勝ってリーグ戦を締め、天皇杯に繋がる試合をしたい」

 

 大分に加入して2年目の今季、町田は総得点がリーグワーストのチームの中で、数少ないチャンスをゴールに変えた。「まだまだ(点は)取れていたし、2桁は狙えた。アシストがないので得点以外の貢献度は少なかった」と反省しきりだったが、相手がマークに付きにくいスペースを見つけてはボールを引き出し、味方のスペースを生み出した。町田の動きが潤滑油となり、前線の歯車がスムーズに動いた。

 

リーグ最終戦に備えて調整に抜かりはない

 

 ただ、今季は勝てない試合が続き、思い悩むことも多かったようだ。G Kからパスをつなぎ、小さな動きでパスを受けられる状態を維持した。広く視野を確保し、相手ゴールにボールを運ぶ。これが片野坂知宏監督が掲げるサッカーだが、そのスタイルへの意識が強く、窮屈そうにプレーすることが多かった。町田は「ボールを大事にし過ぎて、(パスを)つなぐことにフォーカスしてしまった。危険なエリアに入ったり、パスを入れるリスクを恐れてしまったのかもしれない」と振り返る。

 

 今季の残り試合はリーグ戦1試合と、天皇杯の準決勝で勝てば2試合ある。町田は「天皇杯はご褒美のようなもの。決勝まで行けたら(タイトル獲得は)あるかもしれない。その前にリーグ戦で大分らしいサッカーをして勝ちたい」と目の前の試合に集中する覚悟だ。天皇杯決勝となる12月19日は自身の32歳の誕生日。「プロになったときに10年プレーすることを目標としてきた。この小さな体で、ここまでよくやれたなという思いはあるが、まだまだできると思っている。それを証明したい」。小さなエースがチームに勝利をもたらす。

 

写真は全て大分フットボールクラブの提供

 

今季リーグ戦8得点の町田也真人

 

 

(柚野真也)