
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
その他
年末年始に幕を開ける冬の全国大会。
激しい予選を勝ち抜いた各競技の県代表を紹介し、大会を展望する。
今年度の総決算を見逃すな。
ベスト8入り達成のためのポイント
・懸命にプレーをする
・感謝の気持ちを忘れない
・楽しんで自分たちのプレーをする
7年ぶりに全国高校サッカー選手権大会に出場する中津東。パスサッカーを目指すチームが多い中、ドリブルを織り交ぜたスタイルで県王者に輝いた。4月に赴任した首藤啓文監督が最初に着手したことは、チームの再構築だった。「お互いの感性をすり合わせ、緩急のあるドリブルを生かすためにチームとしての方向性を整理した」。自由気ままに攻撃していた選手に約束事として、ドリブルを仕掛けるタイミングと状況判断をすり込み、選手を配置転換して持ち味を引き出した。
6月の県高校総体で準決勝まで勝ち上がり、自信を得たチームは、夏場には県内の強豪校との練習試合で自分たちのスタイルを確立した。
中盤の右に配置された国広雄陽(3年)は、ぬらりぬらりと独特のリズムで相手の動きと逆方をつくドリブルで決定機をつくる。さらに中央に切り込み、自らシュートも打てるのは右サイドの太田華憂(同)も同じ。両翼が攻撃の起点となり、前線やボランチの選手とのコンビネーションで相手守備網を崩す形を磨いた。
攻撃の核となる国広雄陽
守備においては、センターバックの村本輝(3年)とG K石川由覇(同)を中心に、中央をしっかり固め、粘り強く相手の攻撃を跳ね返す。村本は「対戦相手によって特徴や狙い所を監督が明確にしてくれる。そこに空中線の競り合いやインターセプトなど、それぞれの持ち味を出せている」と話し、石川は「先に失点しないことを心掛けている。相手に押し込まれても必ず自分たちの時間がくる。それまで耐える守備ができている」と手応えを感じている。
全国高校選手権大会の県予選では、5試合で2失点と結果を残したことで自信を深めている。
全国高校選手権ではオープニングを飾る開幕戦となる。国広は「県代表として恥ずかしくない試合をしなければいけない。一つでも多く勝って、面白いサッカーをしたい」と意気込みを語った。目標はベスト8、簡単に成し遂げられる目標ではないが、首藤監督は「すべてのアスリートの聖地である国立で試合ができる。(運を)持っているとしか言いようがない。選手は楽しんで、支えてくれた方々への感謝の気持ちをプレーで表現してほしい」と話した。
全国ではベスト8が目標となる
(柚野真也)
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