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センバツへの道 数字が語る代表校の実力 日本文理大付属 結束と堅守で切り開く 【大分県】

センバツへの道 数字が語る代表校の実力 日本文理大付属 結束と堅守で切り開く 【大分県】

 来春の選抜高校野球大会(センバツ)につながる九州地区大会への出場権をつかんだ大分と日本文理大付属。秋の県予選では、それぞれの持ち味を発揮し、激戦を勝ち抜いた。両校はいかにして九州への切符を手にしたのか。勝ち上がりを振り返りながら、打撃成績や投手力などのデータをもとに各校の強さと課題を読み解く。

【第159回九州地区高校野球大会県予選 日本文理大付属の成績】
決勝   4−5大分
準決勝  2−0佐伯鶴城
準々決勝 5−0日田林工
3回戦  5−0大分舞鶴
2回戦  21−0宇佐産・由布
1回戦  10−1中津南
【県予選6試合の主要データ】
打率 .283 長打率 .363 防御率 1.14
総得点 47 総失点 6
犠飛打 10 盗塁 8 失策 6

 ノーシードから九州大会への切符をつかんだ日本文理大付属。その躍進を支えたのは、絶対的エースの熊野琉愛(るいと、2年)とキャプテンの竹田翔哉(2年)だった。第159回九州地区高校野球大会県予選は決勝で大分に4―5と惜敗したが、投打に確かな成長を示した。高武良至信監督は「まだまだ続きがある。挑戦権をいただいたからには勝ち上がりたい」と、来春のセンバツにつながる九州大会を見据える。

 勝ち上がりは鮮やかだった。初戦の中津南戦を10―1で制すると、2回戦は21得点の猛攻。3回戦の大分舞鶴戦から準決勝の佐伯鶴城戦まで3試合連続で完封勝利を収めた。決勝では序盤に5点を失ったものの、3回から登板した熊野が追加点を許さず、終盤の反撃につなげた。7回に3点、9回に1点を返し、あと一歩まで追い詰めた。

九州大会出場に大きく貢献したエースの熊野

 6試合で打率.283、長打率.363。突出した長打力に頼るのではなく、犠飛打10、盗塁8が示すように小技と機動力を絡めて得点を重ねる。高武監督は「大会を通して自分たちの野球はできていた」と評価する一方、決勝で露呈した勝負どころの弱さを課題に挙げる。「大事な場面で、これまでやってきたことを信じてプレーできる選手が何人いるか」。好機で一本を出せるか。その差が九州大会では勝敗を分ける。

 最大の強みは防御率1.14を誇る投手力だ。中心となる熊野は普段は穏やかで、どこかのんびりした性格。しかし、マウンドに立つと一変する。「常に打者に攻撃していく姿勢が本人に合っている」と高武監督。決勝でも三塁打を許した直後に三振を奪い、失点を防いだ。ピンチでこそ真価を発揮する勝負強さが光る。高武監督は秋の大会を見据え、前の県選手権で熊野に3試合連続完投を経験させた。「九州大会に行くには熊野の3連投しかないと思っていた」。勝ち上がりを逆算した起用だった。九州大会でも「熊野の連投しかない。腹をくくった」と全幅の信頼を寄せる。

一戦必勝で九州大会に挑む

 そのエースと並ぶチームの柱が竹田だ。1年夏からキャプテンを務め、県外出身者を含む寮生19人の同級生をまとめてきた。高武監督は「竹田がキャプテンでなければ、ここまで来られなかった」と断言する。同級生にも後輩にも遠慮せず、取り組む姿勢が甘ければ厳しい言葉を投げかける。「俺たちは本気でやりたいんだ」。その熱量がチームに浸透し、勝負への執着心を育ててきた。

 九州大会では全国屈指の強豪が待ち受ける。短期間で打線を劇的に変えることは難しい。それでも高武監督に迷いはない。「熊野を中心に守り、少ないチャンスを生かすしかない」。絶対的エースの右腕と、仲間を鼓舞するキャプテンの声。攻守の両輪がかみ合ったとき、日本文理大付属のセンバツへの道は開ける。 (柚野真也)