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太鼓や笛の音色に合わせ、勇壮に舞う由布高校郷土芸能部

太鼓や笛の音色に合わせ、勇壮に舞う由布高校郷土芸能部

 江戸時代から庄内地区に伝わる「庄内神楽」を伝承する由布高校の郷土芸能部。同部は1976年に創部され、1984年には学校内に郷土芸能保存館(神楽殿)が造られた。恵まれた環境の中で練習に励み、福祉施設の訪問や地域のイベントなどで年間40回程度の公演を行う。楽手(演奏者)が奏でる太鼓や笛の音に合わせて、舞手たちが勇壮に、時にはユーモラスに舞う庄内神楽で観客を魅了する。

 

 全国高校総合文化祭(全総文)には7大会連続で出場しており、過去には最高賞の文部科学大臣賞に輝いたこともある。今年は古事記に記された天地の創生と神々の生成を題材にした庄内神楽「天瓊矛(あめのぬぼこ) 」を披露し、高い評価を受けた。大太鼓を担う部長の長尾健吾(2年)は「舞手の動きに合わせ、ピタリとハマり拍手が起きたときは気持ちが良かった」と振り返る。

 

神楽殿で練習する郷土芸能部

 

 全総文終了後は3年生が引退した。1、2年生14人で新たな演目に挑戦している。長尾は「1年生は経験が少ないので完成度はまだまだ。この1カ月で動きをそろえ、音を合わせていかなければいけない」と話し、12月の郷土芸能邦楽新人大会で最優秀賞を取り、来夏の全総文出場を目指す。舞手の阿部空(2年)は「舞いはもちろん、掛け声一つにこだわり、見ている人が圧倒されるような演目にしたい」、篠笛担当の脇ひとみ(同)は「全体のバランスを考えて気持ちを一つにすれば大丈夫。自信を持って舞台に立ちたい」と意気込みを語った。

 

 週5日、2時間の練習を重ねる。息の合った、勇壮で華麗な神楽を披露する郷土芸能部。庄内神楽を発信し続け、伝統をつなぐ。

 

来夏の全総文出場を目指す

 

 

(柚野真也)