
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)の県予選が30日から始まる。今年も出場権を懸けた熱い戦いが続く。ここでは男子の優勝候補の2校を紹介し、主力選手をピックアップする。第1回は6年ぶりの春の高校バレー出場を目指す大分工業。
今年は大分工業にとって、飛躍の年といっても過言ではない。1月の県高校新人大会、4月の全九州総合選手権大会県予選、5月県高校総体、7月の天皇杯・皇后杯全日本選手権大会県ラウンドを制し、ここまで県内負けなし。その強さを徹底的に知らしめた。今大会では5つ目の栄冠を手にすると意気込む。
選手全員が胸に刻むスローガンは「GOGOGO(ゴーゴーゴー)」。質の高い練習を行うために練習時間の5分短縮、試合での5点アップ、県内大会5冠。「GO(5)」のキーワードにチームの思い、目指すものが明確に集約されている。「(江崎裕之)監督が提示してくれた言葉だが、その意味を一人一人が深く理解している」とキャプテンの芦谷透(3年)。
入念に高さ対策を練った
チームの中核を担う選手は実力、経験、人柄の良さを兼ね備えた逸材ぞろい。エースの貫禄が板に付いた甲斐優作(3年)と草野好貴(同)、先輩に追いつくように力を伸ばしている相良琉翔(2年)、ここ数カ月で飛躍的に成長したリベロで守備の要の姫野憲史(3年)、江崎監督に「何を考えているか読めないが、彼の目の色が変われば全国に行ける」と言わしめる後藤大成(同)など、県高校総体以降それぞれが力を付けている。
選手層も厚く、「実力は拮抗(きっこう)している。(選手選考は)どうなるかわからない」と江崎監督。事実、控えのセッター二宮蓮(同)などレギュラー陣と遜色ない実力者も多く、激しいレギュラー争いがチームに活気を生んでいる。
現在は選手それぞれのポテンシャルを伸ばすために、自主性を大切にした練習に取り組んでいる。特に全国高校総体で痛感した“高さの壁”への対策に余念がない。自分たちが攻撃する時の壁、相手から攻撃される時の壁…。高さのないチームがその壁をどう克服するのか。選手自身が考え、試行錯誤しながら、対策を練ってきた。その成果は着実に実を結びつつある。
「チーム内で意見がぶつかることも多いが、それはいいことだと思っている。みんなが真剣な証。全員バレーで必ず県内5連覇を達成する」と力強く語る芦谷。春の高校バレー出場権を奪取し、名実ともに頂点へと駆け上がる。
県内大会5冠を目指す大分工業
(甲斐理恵)
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