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花園県予選特集 ラグビー(2) 大分東明 限界突破の先に3連覇がある

花園県予選特集 ラグビー(2) 大分東明 限界突破の先に3連覇がある

 高校ラグビーの聖地・花園を目指す「第101回全国高校ラグビーフットボール大会」の県予選が17日から始まる。大会前特集の第2回は、3連覇を狙う大分東明を紹介する。

 

 2年前の県予選で大分舞鶴の34連覇を阻み、大分県高校ラグビー界の歴史を塗り替えた大分東明。昨年も大分舞鶴との接戦を制して花園への切符をつかみ、2強時代の到来を印象づけた。今年は3年連続3回目の花園を目指す。

 

 3連覇が懸かっているが、プレッシャーはないという。「過去の実績はあくまで先輩たちが残したもの。今の選手は、自分たちの代のラグビーを確立すること、自分たちらしいラグビーをすることしか考えていない。6月の県高校総体はそれができなかったから負けた」と白田誠明監督。その言葉通り、キャプテンの馬越涼(3年)は「自分たちのモットーであるエンジョイラグビーを貫き、勝利をつかみたい」、センターの日隈太陽(同)は「県大会は通過点。花園での勝利が目標」と気負いなく前を向く。見据えるのは過去の栄光でも、ライバルでもなく、自分たちの手でつかむ勝利のみ。

 

今年も展開力と機動力で東明スタイルを貫く

 

 3年生13人、2年生25人、1年生21人の大所帯を引っ張るのは、最後の大会に臨む3年生。レギュラーとして出場するのは、言葉よりプレーでチームを牽引(けんいん)する馬越、突破力に定評がある日隈と183センチ・110キロの村上幸太朗、そして俊敏性に優れ、長い手足を生かした得点源の安藤拓志の4人。それ以外の選手も “自分たちの代”の集大成であることを強く意識し、陰ひなたなくチームを支えている。

 2年生では、フィジーからの留学生ナブラギ・エロニ、ダウナカマカマ・カイサも大きな存在感を放つ。新型コロナウイルスの影響で来日して1年、日本でのラグビー経験は少ないが潜在能力は高い。6月の県高校総体での敗北を糧に一人一人がさらなる成長を遂げたチームは、全学年が一つになり、いい状態に仕上がりつつある。

 

 白田監督は今年のチームを「例年に比べおとなしい選手が多い。もう少し爆発してほしい」と評するが、それは言い換えれば真面目であるということ。チームのスローガンである「限界突破」を胸に、ひたむきに練習に取り組む姿は、昨年以上の飛躍を感じさせる。

 

3連覇を目指す大分東明

 

 

(甲斐理恵)

大会結果