
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
高校バレーボールの集大成の舞台である「春の高校バレー」の季節がやってきた。今月30日から県予選がスタートし、全国への出場権を懸けた熱い戦いが続く。ここでは有力校の現状と今大会の注目選手をピックアップする。女子は日本一を目指す東九州龍谷(東龍)の22連覇に、ここ数年決勝での悔しい思いが続く大分商業が、どこまで食らいつけるかが見どころとなる。
2年前の春の高校バレーで日本一を経験したメンバー4人が最終学年となった。スパイカーの佐村真唯はキャプテン、折立湖雪はエースとなった。セッターの新改星南とリベロの新改栞南は安定感が増し、4つの柱がチームの屋台骨となる。
「これまで積み上げたことを出すだけ。何も変える必要はない。東龍のバレーを全員に浸透させるだけ」と竹内誠二監督。代名詞となる高速コンビバレーは不変。今年もコロナ禍で大会が少なく試合が少なかったため、下級生は試合経験を積めなかったが、「それはどこの高校も同じ。試合ができなかったことをデメリットとして捉えるのではなく、チームスタイルを徹底できる練習ができたと思っている」と竹内監督。これまでになく基礎工事が長く、土台づくりに時間を掛け、そこに四つの柱があれば多少のことで揺らぐことはない。
レベルの高い紅白戦で地盤を固めた
明確な形があるからこそ、下級生もなじむのが早い。システムに見合ったプレーをすればコートに立てるし、できなければ立てない。シンプルだからこそ迷いなくプレーができる。そこに個性を出したのが180センチの長身を生かした岡部詩音(1年)。新戦力として期待が高く、チームに上積みをもたらす。
伸び盛りの下級生を見守る佐村は、「日本一を下級生に経験させることが3年の役割。インターハイ(全国高校総体)ではふがいない試合をしたので、次こそはとの思いは強い。県予選から全力でプレーするだけ」と話し、折立は「3年間やってきたことを全部出す。1、2年生に日本一をプレゼントする」と強い覚悟を示した。
県予選は日本一の通過点であるが、全選手の思いは一つ。「簡単に勝てる試合なんてない。どんな相手でも目の前の試合に勝つだけ」と佐村。浮ついた気持ちはなく、積み上げた勝利が日本一につながることを知っている。
東龍の目標は常に日本一
(柚野真也)
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