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バサジィ・フットサル 低迷した前半戦。守備を再考し、巻き返しを狙う

バサジィ・フットサル 低迷した前半戦。守備を再考し、巻き返しを狙う

 Fリーグ2017/2018シーズンのリーグ戦前半を終え2勝3分11敗、全12チーム中10位と低迷している。16試合で61失点、1試合平均3.8失点では負けて当然だ。上位を目指すのであれば、まずは失点を減らすこと。もちろん攻撃力を上げていく努力は続けなければならない。だが、3点も4点も取る力はない。だからこそ1点の重みを考え「まずは失点しない」戦い方をする必要がある。吉武茂郎監督がチームにその意識をいかに浸透させられるかだ。

 

 これまでの失点の傾向はほぼ同じで、連携ミスか個々の対応の遅れだ。カウンターからの失点は少なく、いずれも人数が揃いながら失点している。攻撃に傾き過ぎた反動ではない。引いて守備をしても改善されるとは思えない。時間がない中で守備戦術を変えるのは消化不良に終わる危険性もあるが、昨年までのように高い位置からの守備を試すことは悪くはない。前向きに出て行ってプレスを掛ける方が守備力の不足はカバーしやすいからだ。

 

 吉武監督は「昨年までのディドゥダのように(最後尾に位置する)フィクソで守れる選手がいない」と、人材不足のためシーズン前に守備スタイルを変更した。だが、押し込まれる相手に現状のまま守備ブロックを作ってもボールを奪えないのは明白だ。奪えなければ攻撃はできない。自陣でプレーする時間を減らすためにもボール奪取力を高めなければならない。

 

長期離脱していたエース仁部屋の復帰は吉報だ

 手っ取り早いのは選手の入れ替えだが、そうできるならしていたはず。若手の成長を待っていたが、守備に長けた選手は育たなかった。オールラウンダーの仁部屋和弘をフィクソで起用するなど苦肉の策でしのいでいるが、やはり厳しい。長期的視点では最後のところで食い止めるフィクソが出てきてもらいたいが、現状ではボールをできるだけ遠ざける守備を第一に考えるべきだろう。

 

 理想はボール支配率を高め、ボールを失っても攻から守への早い切り替えでプレスをかけ、すぐに奪い返すこと。そのためには攻撃時の配置が中央に偏ってしまうバランスの悪さを修正する必要がある。

 

 今後の巻き返しに向けて、大きな期待を抱かせるような戦いを見せてほしい。ただ、レベルの高い試合をして、自分たちの成長を実感するだけで終わってしまっては意味がない。やはり最後は順位で判断されることも多いからだ。来年以降を考えてもひとつでも順位を上げなければいけない。

 

 きょうと明日は6チームがべっぷアリーナで対戦する共同開催。多くのファンが集まることが期待される。復調の兆しをアピールしたい。

 

守備の再構築が急務となる

 

(柚野真也)