
音に心を込めて飛躍の年に 別府翔青高校吹奏楽部 【大分県】
カルチャー
高校生エンターテインメント集団の名に偽りなし―。藤蔭高校の吹奏楽部は毎月平均五つのコンクールや演奏会、イベント、セレモニーに参加して観客を魅了する。コロナ禍で昨年、今年と出演数は減ったが、年末年始に向けて忙しい日々が続く。部員は48人、マーチングバンドとしては少数だが、出演するイベントのテーマに合わせて演目を工夫し、観客を楽しませることを第一に活動している。
部員それぞれがエンターテイナーとしての自覚を持ち、演目のイメージに合わせて演奏とパフォーマンスでストーリーを組み立てる。先月開催された「第49回マーチングバンド全国大会九州予選県代表団体選考会」では、万里の長城をモチーフに壮大なロマンを描き、九州大会に駒を進めた。顧問の山本憲一先生は「いい演奏をすることは前提だけど、エンターテインメントとして、見てくれた人がすごいと思えるようなパフォーマンスをしようと生徒には伝えている。そこが評価されたと思う」と話す。
文化祭でマーチングバンドの演奏を披露した
毎年恒例のオートポリス(日田市)での自動車レース開幕セレモニー参加を皮切りに、コンクールや定期演奏会などでスケジュールは埋まっている。部長の熊谷美雨(3年)は「聴いてくれる人が元気になるように楽しく演奏したい。子どもからお年寄りまで、対象者に合わせた楽曲を柔軟に演奏できるのが私たちの特徴。個性豊かだけど集団となったときに大きな力を発揮する。そんなところを見てほしい」とアピール。
テーマに合わせて動きを付け、統一感と団結感でパフォーマンスと演奏が重なり合う高校生エンターテインメント集団はアグレッシブに活動を続ける。
部をまとめる3年生
(柚野真也)
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