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写真 各々の感性で感動を表現する鶴崎工業高校

写真 各々の感性で感動を表現する鶴崎工業高校

 県内の写真部で最も長い歴史をもつ鶴崎工業。これまで幾人かの写真家を輩出し、県内外のコンテストで評価を高めている。現在は3年生10人、2年生18人、1年生6人が構図を思い描き、シャッターを押し続ける。コロナ禍で思うように出歩けず、制限された範囲での撮影が多いが、感性を高めて各々の最高の一枚を残す。

 

 部長の粟田里菜(3年)は高校入学を機にカメラを持った一人。「カメラの使い方も分からないまま入部したけど、半年もたてば自分のイメージする写真が撮れるようになり面白くなった。同じ建物、同じ人物を撮っても角度を変えるだけで全く違う写真になる。それが面白い」と話す。

 

伝統ある鶴崎工業写真部

 

 部内では「今週の1枚」として、毎週1作品を選んで印刷し題名を決めて、顧問の先生に提出する。これを1年、2年と繰り返すことで、技術が向上するだけでなく、自分のテーマや傾向が分かるようになる。「撮りたいものが明確になった」と長小舞妃(3年)。友人をモデルにした白黒の作品が評価され、今夏の全国高校総合文化祭(全総文)に出品した。

 

 長と同様に全総文に出場した長尾真鈴(2年)の得意は風景写真。「絵になる場所を見つけるのが面白い」と地元の水族館・うみたまごを被写体に、空と水面と建物をフレームに収めた。「まるで絵画のような写真」と講評を得て、奨励賞を受賞した。「来年も全国大会に出場して優秀賞を取りたい」と青写真を描く。

 顧問の甲斐久生先生は、「カメラを持つことで想像力が豊かになり、感性が磨かれる。思いを残せるのが写真のいいところ」と、感動を表現する手段としてカメラを手に取ってほしいと語った。

 

長小舞妃と全総文に出品した作品「決心」

 

 

(柚野真也)