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大分トリニータ 残り11試合、残留に向けて逃げ腰のサッカーはしない!

大分トリニータ 残り11試合、残留に向けて逃げ腰のサッカーはしない!

 最終節までの11試合全てが残留に向けて大事な試合となる大分トリニータ。「逃げ腰のサッカーはしたくない」とは片野坂知宏監督。今節の湘南戦も高い位置からプレッシャーを掛け、自分たちからアクションを起こして勝点3を狙うと明かした。

 

 27節・広島戦で完敗し、順位は最下位のまま。J1残留ラインの16位とは勝点差は9に広がった。敗戦を引きずらずに、うまく気持ちを切り替え、2週間の調整期間で体力とメンタルを整えた。結果が出ていないためチームの雰囲気は決して良くはないだろうが、キャプテンの高木駿は「全員が危機感を持っている。練習からいい意味で厳しい声掛けが出ているし、意思疎通が取れている」と、これまでと違った空気を感じている。

 

 勝利に必要なことは「失点を減らすこと」と高木は言う。直近の5試合で15失点、1試合平均3失点では負けて当然。得点は取れている。もちろん決めきれなかったチャンスもあったし、攻撃力を上げていく努力は続けるべきだが、強豪相手でもそれなりに得点は取れている。複数得点を期待したいところだが現実的ではない。失点を減らすことが先決である。

 

湘南戦に向けて追い込む選手たち

 

 5試合の失点の傾向はほぼ同じで、DFのミスかクロスボールだ。カウンターからの失点は少なく、いずれも人数がそろいながらも失点している。攻めに傾き過ぎた反動は少ないため、その点で引いて守備をしても改善されるとは思えない。片野坂監督は「今のチーム状況や対戦相手とのバランスを考えて、前線でいい形でボールを奪えば得点のチャンスが生まれる」と、リスクを負ってでも前線から守備をして、ショートカウンターで得点を狙う戦い方を選択している。

 

 「やり方は監督が決めることだが、(結果は出ていないが)いい感触はある」(高木)と選手に迷いはない。大分の強みは何かと考えると、個の力で打開するのではなく、チームとしての助け合いや連動性でカバーできる部分にある。これから先は残留へのプレッシャーが大きくなる中で、片野坂監督は「目の前の試合にアグレッシブにトライしてほしい」と選手に伝え、今季のスローガンである一致団結を強調した。

 

「失点を減らすことが勝利につながる」と語った高木駿

 

写真は全て大分フットボールクラブの提供

 

(柚野真也)