国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
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3年生、夏物語 vol.3 ホッケー女子 インターハイ経験を成長の糧に、全国高校選抜を目指す玖珠美山
2、3年前は大会出場規定の人数がそろわないこともあったが、今では毎年部員が入部し、全国大会に出場できるまでになった。3年生7人、2年生5人、1年生6人のチームで、今夏の全国高校総体(インターハイ)の出場を懸けた九州地区予選でパート優勝を勝ち取った。本戦では川棚(長崎県)との初戦の試合で時間内に決着がつかず、シュートアウトの末に敗れはしたが、高橋伸介監督は「全国大会に出て終わりではない。勝ちたいという意識が高まった」と選手に意識の変化を感じたようだ。
中学までに他競技で高めた基礎体力や運動能力を備えた選手が多い。高校からホッケーを始めても高橋監督が求めるレベルに達することができ、「チーム戦略」を植え付けた。チームの約束事として、一つ目は守備時に帰陣を速くして守備陣形を整える。二つ目は相手のボール保持者に対しプレッシャーをかけ、パスコースを限定させる。チームとしてやるべきことがはっきりしたことで、迷うことなくプレーできるようになった。
気持ちを切り替え全国高校選抜を目指す
攻撃はキャプテンの溝口凜花と中学からホッケー経験のある山内咲良の3年生コンビを中盤に置き、試合を組み立てる。運動量の多い溝口がボールを奪い、山内が得意のパスで決定機をつくる。溝口は「もっと攻撃パターンを増やしたい」と話し、山内は「(空中にボールを上げる)スクープを使って得点したい」と全国で勝つための攻撃を練り上げている。
今週末の川棚との再戦となるはずだった国体ブロック予選が中断となり、国体の開催も定かでない。「インターハイ、国体、全国高校選抜の3大会に出場することが目標」と語っていた山内の他、国体で部活引退を考えていた3年生は予選中断の知らせを聞いて泣いたという。高橋監督は「国体の開催は厳しいかもしれないが全国高校選抜は可能性がある。11月の九州予選に向けて気持ちを切り替えるように」と促した。溝口は「勝つために練習をするだけ」と気丈に振る舞い、全国高校選抜を高校3年間の集大成の場と定めた。
全国高校総体で手応えをつかんだ
(柚野真也)