
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
クラブ初のベスト8入りはかなわなかったが、リーグ戦に向けて大きな手応えを得たに違いない。ヴェルスパ大分は「第101回天皇杯全日本選手権」でJ2首位のジュビロ磐田と対戦し、延長戦の末に0−1で敗れたが、大半を大分ペースで試合を進め、シュート本数も相手を上回った。試合序盤の利根瑠偉のシュートがゴールポストに阻まれ、その後の決定機でのシュートはことごとくGKの正面に飛んだ。最後の一本が決まらなかったことは課題だが、格上相手に互角以上の試合をした。
浦島貴大は「自分たちのやりたいことにチャレンジできたが、決定機で決めるのがJのクラブ」と潔く負けを認めたが、試合内容は誇れるものだったと話す。1カ月の中断期間に守備を再構築した。「守備が間延びするので、チームとしてどんな守備をするか明確にした」と山橋貴史監督。チーム全体の陣形をコンパクトにして、FWの選手がプレスのスイッチを入れると最終ラインは高い位置を取る。互いの距離が近いから、誰かが相手のボール保持者の動きを止めれば、近くにいる選手が2、3人がかりでボールを奪い、そこから攻撃に移る。
両チーム最多の5本のシュートを打った利根瑠偉
磐田のコンディションの悪さを差し引いても、J2の相手に「自信を持って自分たちのサッカーができた」とキャプテンの篠原宏仁。利根は「個人としても通用することが分かった」と話し、浦島は「ボールを奪いに行くときと行かないときの使い分けができた」と、戦況に応じてピッチ内の選手が判断して柔軟に戦い方を変えることができたことに、自信を深めた様子だった。
21日から再開するリーグ後半戦に向けて、自らがペースを握る戦いができたことは思いの外大きい。まだまだ残暑は厳しく、対戦相手や体力の消耗に合わせてゲームプランを選ぶことができるようになれば、自分たちで試合をつくることができる。リーグ戦連覇に向けて勝ち点差を一気に埋めることができそうだ。チーム状況は確実に良くなっている。上位陣との直接対決が残されており、再開初戦に勝利して一気に波に乗りたいところだ。
守備を統率した浦島貴大
写真は全てヴェルスパ大分の提供
(柚野真也)
地区を選択
学校名を選択