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夏の主役たちvol.11 卓球女子 細部の技術にこだわりベスト8を狙う明豊

夏の主役たちvol.11 卓球女子 細部の技術にこだわりベスト8を狙う明豊

 6月の県高校総体で明豊が圧倒的な強さを見せた。卓球女子は全種目で優勝し、団体、シングルス4人、ダブルス1組が全国高校総体へ挑戦する。

 今年のチームは3年生1人、2年生3人、1年生2人の少数精鋭だが、“全種目制覇”が証明するように個々の実力は高い。目標に掲げるベスト8は十分に射程圏内だ。

 

 チームをけん引するのはキャプテンの秋吉翼(3年)。県高校総体では「プレッシャーで力を出しきれなかった」と悔しさをにじませたが、現在はいい意味で吹っ切れ、調子は上向き。キャプテンとして、そしてただ一人の3年生として強い覚悟を持って全国へ臨む。ポイントゲッターの梅木ちとせ(2年)は県高校総体で団体、シングルス、ダブルスの3冠を達成した実力者。1年生ながらチームの中核を担う安本智南は、攻めのスタイルでチームに貢献する。

 出場する誰もが勝敗のカギを握るといっても過言ではない大きな存在感を放っている。

 

強い覚悟を持って全国に臨む秋吉翼

 

 しかし、松本香織監督は「全国との力の差は大きい。精神的な面もあるが、一番の原因は技のレベルの低さ」と甘い顔は見せない。県内では決まる攻撃が県外では決まらない、県内ではチャンスボールが返ってくるケースも県外では返ってこない、勝負の場面で点が取れない—。選手たちも、県外の強豪校との練習試合で自分たちの実力不足を自覚し、現在は実践的な練習の中で、サーブ、レシーブ、攻撃のパターンなど細かい部分を調整し、得点につながる技を磨いている。

 

 いまだ続くコロナ禍において、現在のチームは試合の経験値が圧倒的に少ない。九州大会も中止となり、全国への不安は尽きないが、悲壮感はない。秋吉は「目標はベスト8。今は細かい技を徹底的に磨いている。どんどんレベルが上がっていると感じる。去年の先輩たちの分まで頑張りたい」、梅木は「ダブルスもシングルスも点を取って、自分がチームを勢い付けたい。流れを作って次の人に回したい」と、それぞれが全国の舞台を見据え、ひるむことなく意気込んでいる。その思いの強さが勝利の糧となるに違いない。

  全国高校総体の卓球は8月13日から、富山県の富山市総合体育館で開催される。

 

全国高校総体ではベスト8入りを目指す

 

 

(甲斐理恵)

大会結果