明豊高校卓球部 渡辺莉々子(3年) file.826
卓球
夏の主役たちvol.8 卓球男子 1年生が加わり戦力アップした明豊、全国ベスト4を目指す
全国で上位を目指す明豊。6月に行われた卓球男子の県高校総体では全種目上位を独占。団体、シングルス4人、ダブルス2組が全国への切符を手にいれた。目標はベスト4だが、「コロナ禍で制約はあるが、条件はどこも同じ。不確定要素が多い分、チャンスだと思っている」と藤本賢司監督が話すように、優勝争いに食い込む可能性も十分にある。
チームをけん引するのは中学3年で全国制覇を経験した3年生の2人。県高校総体で3冠を達成したキャプテンの田原翔太は、どんな戦況にもマルチに対応するオールラウンダー。真面目かつ温厚な性格で、監督やチームからの信頼も厚い。もう一人は門脇康太。田原には届かなかったものの、シングルス、ダブルスで2位となった。速攻を得意とし、ポイントゲッターとしてチームに貢献する。さらに今年は1年生のポテンシャルも高い。シングルス、ダブルスで代表権を得た木塚陽斗、高橋拓己、180センチと恵まれた体格でオールラウンダーの坂本優斗など今後の明豊を背負って立つ逸材がそろう。
高校総体に向けて実践練習が増えた
戦力がそろい、全国に向けて基盤は整ったが、コロナ禍の影響はいまだ続いており、練習試合や県外遠征はコロナ前に比べ圧倒的に少ない。特に密になるダブルスは春まで一切の練習を禁止されていたため、感覚は鈍っていると言わざるを得ない。現在は試合感を取り戻すために実践的な練習に取り組みながら、一人一人が自分の課題に向き合い、技術アップを目指している。
厳しい状況下にあるが、選手は前向きだ。田原は「目標はベスト4。(昨年大会が中止になって出場できなかった)先輩の分まで頑張りたい。今年のチームは1年生が多く、他校に比べて勢いがある。その勢いをいい方向に持っていくのが3年生の役目だと思っている」、門脇は「まだ試合に勝つという気持ちが弱い。大会までの一日一日を無駄にせず、チーム全員で同じ目標を持ち、気持ちを一つにして戦いたい」とそれぞれ意気込みを語る。
全国高校総体の卓球は8月13日から、富山県の富山市総合体育館で開催される。
総合力が高まった明豊
(甲斐理恵)