県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】
野球
ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜 高校野球 最高の仲間と最高の場所へ 荒川将如(大分上野丘3年)
第103回全国高校野球選手権大分大会
7月7日 別大興産スタジアム
1回戦
大分上野丘 000 002 002|4
高田 005 020 00×|7
野球大好き宣言発令、最高の仲間と最高の場所へ-。今年の全国高校野球選手権大分大会のキャッチフレーズだ。このフレーズを考案したのが大分上野丘の荒川将如。「仲間のことを考えたらすぐに浮かんだ」と応募総数889作品のなかから最優秀賞に選ばれた。大会では惜しくも初戦で敗退し、“最高の場所”には届かなかったが、「今までの人生の中で一番充実した時間を仲間と過ごせた」と話した。
大会3日目の第2試合の高田戦、三番・遊撃手として先発出場した。1打席目は中前打でチーム初安打を記録。昨年の夏の大会は一番打者として出場した荒川は、今年もチームの切り込み隊長としての役割を担った。野仲貴博監督は「“野球大好き宣言”を発令したように野球を心から愛している。キャプテンと並んでウチのチームを引っ張ってくれた魂の選手」と評する。
三塁打を含む2安打を放った荒川将如
リードを許す苦しい展開だったが六回に2点を返し、反撃ムードが高まった七回には二死から鋭い打球を飛ばし三塁打。「とにかく諦めない姿勢を示したかった」と塁上からベンチに向かって「うぉりゃー!」と雄叫びをあげて鼓舞した。最終回となった九回では一死満塁の場面で二ゴロの間に走者を返し、四番の角田翔瑚(3年)の右前適時打につなげたが反撃はここまでだった。
試合後に荒川は「チャンスで打てなかったことが悔しい。秋、春と結果が出てなかったので勝ちたかった」と話し、「もっと最高の仲間と一緒に野球をしたかった」との言葉が出たときには涙が止まらなかった。「この3年間は自分たちに足りないところを本気で言い合い、高め合うことができた」と最高の仲間へ感謝した。
「この悔しさは次のステージで晴らしたい」とスタジアムを後にした。
最後のミーティングでは、堪えていた涙が出た
(柚野真也)