県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】
野球
ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜 高校野球 本領発揮はこれから 山下和磨(大分鶴崎3年)
第103回全国高校野球選手権大分大会
7月6日 別大興産スタジアム
1回戦
日出総合 000 000 0 |0
大分鶴崎 010 030 3×|7(7回コールド)
エースとは?の問いに、「チームの顔であり、チームを勝利に導く選手」と答えた鶴崎の山下和磨。1回戦の日出総合戦に先発し、7回2安打無失点で勝利した。笛木智監督は「初戦でみんな硬かったがピッチャーを中心に粘り強く守れた」と納得の表情。
殊勲者となった山下は、ストライク先行の安定感のある投球を披露した。テンポ、リズムともに申し分のない90球の快投。「初回は緊張したが、回を進めるごとに自分のピッチングができた。点数なら70点」と及第点を付けたが、「先頭打者に四球を与えたのが減点」と反省も忘れなかった。
7回2安打無失点で勝利に貢献した山下和磨
最速140㌔前半の直球を軸に全球種を織り交ぜた。ストライクゾーンを目いっぱいに使い、直球、スライダーを外角に投げ込み、「ピッチャー有利のカウントに整えて」内角や膝元へのチェンジアップ、カットボールで攻め込む。四球や失策で得点圏にランナーを許した場面が二度あったが、「どうにかしてやる」とギアを上げると、三振に仕留め、流れを渡さなかった。
1年の秋から背番号1を背負ったエースは、「負ければ終わりの最後の大会だが、チームのみんなと思い切り楽しみたい」とこれまでの重責から解放され、マウンドでも笑顔が絶えない。次の対戦相手は春の県選手権支部予選で敗れた大分商業。「あの時は0-1で負けたのでリベンジしたい。相手のピッチャーは素晴らしいが、先にマウンドを降りるつもりはない」と力強く語った。「100球を超えてからスピードが増すのが山下の特徴」と笛木監督。終盤に本領発揮するエースの次の登板が楽しみだ。
大分商業戦でのリベンジを語った
(柚野真也)