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夏の主役たちvol.3 陸上女子 5種目で上位を目指す大分雄城台、リレー2種目に期待高まる

夏の主役たちvol.3 陸上女子 5種目で上位を目指す大分雄城台、リレー2種目に期待高まる

 陸上の全国高校総体(インターハイ)の出場権を懸けた北九州地区予選会が6月17~20日に、大分市の昭和電工ドーム大分などであった。大分雄城台の女子チームが5種目で全国行きの切符をつかんだ。穴井伸也監督は、「力のある選手がそろう北九州地区予選でどう戦うかを目標としてきた。狙い通りの結果となった」と振り返る。

 リレーは400メートルで優勝、1600メートルで準優勝した。個人では、100メートル準優勝と200メートル5位の一原彩花(3年)、100メートル5位の戸沢琉華(同)、円盤投げ3位の朝長菜乃(2年)らがインターハイに出場する。

 

 リレーでは「登録選手は誰が出てもいいようにバトンパスは練習してきた」(穴井監督)と話すように、練習からメンバーを固定して成熟を図るのではなく、大会当日に好調な選手を起用できるオーダー戦略(走順の組み方)を立て、どんなアクシデントが起きても対応できるように取り組んだ。

 実際に400メートルリレーは予選までアンカーを務めた選手が故障したため、決勝は1年生を抜てきして大会新記録となる45秒92で頂点に立った。穴井監督は「想定外のことが起きた中で結果を出せたことで次(インターハイ)への期待は高まる」と順位こそ明言しなかったが、表彰台への自信を示した。

 

インターハイに出場する選手たち

 

 先行逃げ切りを必勝パターンとするリレーチームの「切り込み隊長」となるのが戸沢。スタートからの加速が最大の特徴。北九州地区予選会でも、誰よりも早く2走にバトンをつないだ。決勝を前に穴井監督の「スタートはお前が一番速い」とポツリといった言葉で体にエネルギーが満ちたという。「レース前にアンカーが替わり不安もあったけど、先生の言葉を聞いて、このメンバーで優勝できると確信した」。戸沢がレースの流れをつくり、2走の一原が差を広げて勝負あり。理想の展開で快勝した。

 

 インターハイまでに公式大会が二つあり、そこで調整して全国に向かう。「自己新記録を出して、自信を持って本番を迎えたい。最後は自分の走りで終わりたい」と戸沢。中学最後の1年間はけがで大会に出場することができず、高校入学後もリハビリの日々が続いた。2年生の秋からようやく走れるようになり、苦しんで手にした全国舞台。「誰よりもインターハイへの思いは強い」と強い決意で駆け抜ける。

 インターハイの陸上は7月28日から、福井県営陸上競技場で開催される。

 

最高の走りで終わると語った戸沢琉華

 

 

(柚野真也)

大会結果