
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
大分県高校総合体育大会
6月7日 昭和電工サッカー・ラグビー場
サッカー男子
決勝 大分1−1鶴崎工業
(PK5−4)
サッカーの県高校総体決勝は、延長を含む90分では決着がつかず、PK戦の末に大分が鶴崎工業を下した。大分は2年ぶりの王座奪還、通算13回目の優勝となった。
梅雨独特の蒸し暑さをものともせず、互いにチームの持ち味を発揮してトーナメントを勝ち上がった。ただし、両者には激戦ゆえの爪痕も残された。体力は限界に近く、体が重かった。だがそれでも球際の攻防は激しく、前半は互いにゴールを許さなかった。
緊迫した試合はセットプレーで試合が動くことが多い。この試合の先制点は鶴崎工業のCKから。後半14分に副田愛斗(3年)の奇をてらったショートコーナーから幸優成(同)がピンポイントでゴール前にクロスを上げ、瀬戸口智哉(同)が頭で合わせネットを揺らした。
すると、大分はこれで目が覚めたのか、徐々に長短のパスをテンポ良くつなぐ本来のリズムを取り戻す。後半29分、交代したばかりの吉川獅子心(2年)が今田昂輝(同)のシュート性のパスを頭でコースを変えて同点。一気に流れを引き込んだ大分は小野正和監督が「体力的にキツい面があったので、交代カードを早めに切った」と語ったように、交代枠を全て使い切る総力戦で反撃する。
勝利が決まった瞬間に塩治晴士のもとに駆け寄った
その後は両チームの意地とプライドがぶつかり合い、延長でもスコアが動かなかった。90分を戦い抜いた選手にPK戦の決着は酷であったが、「GKの見せ場となる。相手のデータは頭に入っていたし迷いはなかった」と大分のGK塩治晴士(3年)。2本目のシュートを読み通りに止め、勝利を呼び込んだ。
昨年は県内の主要タイトルを全て失った大分が見事に王者に返り咲いた。キャプテンの前園陽人(同)は、「何も言えないぐらいうれしい」と声を詰まらせ、優勝を喜んだ。殊勲の塩治は「インターハイ(全国高校総体)では2年前のベスト16を超えたい。僕が失点をしなければ勝利が近づく」と、最後尾からチームを鼓舞し、勝利に導くことを誓った。
2年ぶりの優勝に笑顔がはじけた
(柚野真也)
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