
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
4月の全九州総合選手権大会県予選(九総予選)で、準決勝敗退となった大分南。選手にとっては悔しさの残る結果だったが、柿原茂徳監督は「うちは3年生が1人しかいないので1、2年生が中心。他のチームと比べて経験値が低く、今回の結果は想定内」と冷静に受け止めている。
春に入学したばかりの1年生を組み込んだ新チームとして臨んだ九総予選。準々決勝までは危なげなく勝ち上がったが、準決勝の大分工業戦でストレート負けを喫した。敗因について柿原監督は「シンプルに実力不足」と語ったように、3年生主体の大分工業にパワー、スピード、気持ち、全ての面で圧倒される結果となった。しかし、収穫がなかったわけではない。新たな戦力となる1年生が貴重な経験を積んだことはチームにとって大きな意味を持つ。
1、2年生主体のチームとなる大分南
1年生エースとして大きな存在感を放ったのは前畠怜和。度胸があり、攻守ともにそつなくこなすオールラウンダー。積極的に声を出し、チームを鼓舞する姿も目立った。試合後は「もっとチームに貢献できるよう、新しいことにも挑戦したい」と話すなど向上心も強い。
もう1人のエース嵯峨慎人(1年)は緊張のため本調子とは遠く、「最悪だった」と悔しさをにじませたが、「筋トレでブロックを吹き飛ばせるパワーを付けたい」と県高校総体へ向けて気合十分。どちらも中学時代、県で1、2位を争うチームでエースの重責を担った実力者。今後の成長に大きな期待が懸かる。守備面では、バレーセンスが高く、レシーブ力に定評がある東和輝(同)もチームを支える柱の1人になりそうだ。
2年生は柿原監督に「ふがいなかった。気持ちが下級生だった」と酷評されたが、春の高校バレーを経験したセッターの大堀孝一など中核を担う力を持った選手は多い。このまま1年生に遅れをとることはないはずだ。
ただ1人の3年生であるキャプテンの三ケ尻将太は「プレー面では劣っている部分もあるが、その分、声掛けや行動で示してチームを引っ張りたい」とチームを率いる覚悟を力強く語った。
春の高校バレーを経験したセッターの大堀孝一
(甲斐理恵)
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