
大分トリニータ シーズン総括 戦い方を徹底できず低迷、降格危機で現実路線へ 【大分県】
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高校入学後、初めて全国大会の表彰台に上がった―。全国高校総体(南東北インターハイ)の女子高飛び込みでは7位に終わったが、入水時のミスを修正して臨んだ全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季水泳大会の高飛び込み16〜18歳の部で準優勝。漆間陽波乃は「力まずに演技ができた。この結果を自信に国体でも表彰台を目指したい」と喜びの余韻にひたることなく、次の大会へ目を向けている。
中学3年生ながら国体に出場し、少年女子高飛び込みで準優勝した逸材は、別府翔青高校に入学した。難易度の高い技の習得をするために3カ年計画を立て、確実にステップアップを図った。練習場の別府市営青山プールは屋外のため年間6カ月しか使用できない。冬場は走り込みと筋力トレーニングで基礎体力を上げ、トランポリンやマットの上で技を磨いた。
3カ年計画の2年目となる今年は、宙返りやひねりの精度を高め、難易度の高い演技構成に挑戦した。さらに見た目の印象と技のキレを増すために昨冬から体重を4kg落とした。負けず嫌いで何度も練習を繰り返すうちに、「演技に安定感が出てきた」と茶木康寛監督は成長に目を細める。
今年は宙返りやひねりの精度を高め、難易度の高い演技構成に挑戦
小学1年から水泳を始めた。ある大会で隣で競技していた飛び込みに興味を持ち、小学4年のときに体験からスタート。ジェットコースターが好きだった少女に高さの恐怖感はなく、すぐに一番高い飛び込み台(10m)から飛び込むことができたという。競技人口が少ないため、九州でも指導者は限られている。合同練習などで指導を受けた茶木監督に師事し、高校入学を機に福岡県から別府市に引っ越してきた。専門家の指導を受けて才能を伸ばしている。
「何かが飛びぬけて秀でているわけではないがバランスが良い。恐怖心がないため難易度の高い大技にも挑戦できる」と茶木監督。踏み切りから入水まで、演技時間は2秒に満たない。研ぎ澄まされた集中力と瞬発力、そして度胸で一瞬の美を追求する日は続く。「成功したときの達成感が何とも言えない。プールから上がった拍手、歓声を浴びる感動は飛び込みをしているからこそ味わえる」。漆間の語り口からは充実感と確固たる自信が読み取れた。
国体での表彰台が期待される漆間陽波乃(2年)
研ぎ澄まされた集中力と瞬発力で一瞬の美を追求する
(柚野真也)
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