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県高校総体前特集 バレーボール女子② 勝負の年となる大分商業、勝利への陣形は整った

県高校総体前特集 バレーボール女子② 勝負の年となる大分商業、勝利への陣形は整った

 今月29日に開幕する県高校総体のバレーボール。大会前特集として、女子のシード権を得る上位4校を紹介する。第2回は、今年が強化3年計画の最終年となる大分商業。

 

 1年時からエースとして嵯峨暖菜、秦佳叶を起用し、昨年秋の全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)予選では、経験を積ませるために三浦華をセッターに抜てき。全ては、彼女たちが最終学年となった今年のチームで県王者になるためだ。森栄一郎監督は「昨年、一昨年に卒業した選手たちには、起用に関して我慢してもらうこともあった。その思いを背負って戦ってほしい」と、今年を勝負の年と位置付ける。

 

 経験を積ませた3年生を軸に、パワーヒッターの岩田凛実(2年)、オールラウンダー黒佐明椰(同)が脇を固め、例年になく攻撃力のある選手がそろう。「ポイントゲッターが嵯峨であることに変わりはないが、どこからでも得点ができる。これまでのチームに比べサーブレシーブに不安はあるが、それを補う攻撃がある。セッターを中心としたコンビネーションの精度を上げたい」と森監督。県高校総体までに長所を伸ばす方針だ。

 

今年の大分商業は攻撃力が高い

 

 宿敵・東九州龍谷(東龍)対策も進む。県高校総体の前哨戦となった全九州バレーボール総合選手権大会県予選(九総予選)の決勝で敗れたが、2枚攻撃のパターンやローテーションの組み合わせを試した。懸念材料の試合の入りは悪かったが、セット間に気持ちを切り替えることに成功し、2セット目は互角の勝負を演じた。森監督は「課題が明確になり、収穫もあった」と手応えを感じている。

 

 九総予選で初めて試した嵯峨のジャンピングサーブは大きな武器となり、秦、岩田の状態は試合をこなすことで上向き。故障を抱えた選手が本調子に近づけばピースはそろい、東龍追撃の陣形は整う。嵯峨は「サーブで崩せるようになった。自分たちの成長を感じているし、東龍との差は確実に縮まった。ただ、これまで一度もセットを取れていない。これまで以上に一つ一つのプレーの精度を上げなければいけない」と話す。気を引き締めることも忘れなかったが、先の言葉は掛け値なしの本音だろう。

 県高校総体では小細工なし、真っ向勝負で東龍に挑む。

 

県高校総体に向けてチーム状態は上向き

 

 

(柚野真也)