
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
1カ月後に控えた県高校総体。バスケットボールは5月29日から1回戦が行われ、準々決勝を勝ち抜いた4チームが、総当たりの「決勝リーグ」で全国高校総体への出場を決める。前哨戦となった「南九州四県対抗バスケットボール選手権大会県予選(南九予選)」(4月上旬)で得た収穫を生かし、課題に取り組む、女子の上位4校を紹介する。第1回は大分。新チームとなって県内では公式戦負けなし。同校初の全国高校総体出場を目指す。
南九予選では第1シードの実力どおりトーナメントを勝ち進んだ。初戦から決勝までの4試合全てで100点ゲームと圧倒。高い技術に裏打ちされたパスワークでノーマークをつくり、次々と得点を重ねた。それを、先発メンバーだけでなく、ベンチに入る全ての選手が同じレベルでできることが大分の武器でもある。楠本哲二監督は「今回(南九予選)は試合に出る選手が偏ってしまった。10人ぐらいで出場時間が均等になるようにしたい」と、常にフレッシュな選手がコートに立つ選手起用を理想としている。
抜群の攻撃力を誇る大分
チームの土台を支えるのは3年生だが、先発メンバーには1、2年生の名が連なる。試合をコントロールし、勝負どころではギアを上げ自ら得点できる梶西未知(2年)に、南九予選決勝で40得点を記録した板倉菜緒(同)は得点能力が高い。攻撃力の高さにばかり目がいくが、新チームになってから守備力を強化。これまで、後半になると点差を縮められるケースがあったが、守備強度を保ったまま40分戦えるようになった。
課題はリバウンド。平均身長は163㌢前後だが、170㌢を超える選手が足立凜(3年)のみ。高さに頼らないチームづくりをしているが、体力が消耗する終盤で失速する一因となっている。キャプテンの後藤楓花(同)は「高さを言い訳にしたくない。練習からリバウンドを意識すれば改善できるし、そこは3年生が頑張らなければいけない部分」と、汗かき役となり、チームを鼓舞する姿勢を示す。県高校総体では力のある1年生も虎視眈々(たんたん)とメンバー入りを狙っており、選手層の厚みは増すばかり。「ベンチからも声が出ているし、いい雰囲気になった。流れが悪いときこそ盛り上げたい」と後藤。創部7年目。今年はチーム一丸となって初の全国舞台を狙う。
守備の強度も増している
(柚野真也)
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