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全国選抜高校大会出場校特集 テニス男子 九州での敗戦から再起へ 日本一を目指す大分舞鶴 【大分県】

全国選抜高校大会出場校特集 テニス男子 九州での敗戦から再起へ 日本一を目指す大分舞鶴 【大分県】

 テニス男子団体で全国選抜高校大会に20年連続26回目の出場する大分舞鶴。だが、その歩みは順風満帆ではなかった。九州地区大会準決勝敗退。九州王者として全国へ乗り込む道は閉ざされた。その敗戦は、伝統校の足元を揺さぶった。

 「本当に悔しい結果だった」。宇野敦也監督はそう振り返る。優勝を見据え、全国選抜大会のシード権獲得にも直結する重要な大会であった。慢心があったわけではない。ただ、これまで競り勝ってきた接戦を、今回は取り切れなかった。勢いに飲まれ、ダブルスを落としたことが致命傷となった。団体戦におけるダブルスの重みを、改めて突きつけられたのである。

九州で負けたことが奮起材料となった

 戦力が大きく落ちたわけではない。昨夏の全国高校総体を経験した2年生が軸であり、太田周という絶対的エースもいる。だが、キャプテンとしてチームを引っ張った安藤大和(3年)の卒業は想像以上に大きかった。1年時からダブルスを任され、精神的支柱でもあった存在が抜けた影響は、数字以上に響いた。

 その穴を埋める存在として期待されるのが1年生の宮川陽南太である。ラケット操作に優れ、繊細なタッチと巧みなボレーを持つ。宇野監督は「安藤のようなタイプになってほしい」と語る。まだ荒削りだが、ダブルス再建の象徴となる可能性を秘める。

 一方で、個の力は確実に伸びている。エース太田は九州地区大会後の第46回全日本ジュニア選抜室内選手権のシングルスで初の日本一を獲得。攻撃力という武器を、勝負どころで発揮できる実戦的な強さへと高めた。国際大会でも結果を残し、視線はすでに世界を向いている。宇野監督は「練習時間が限られた環境でも高い意識を持ってほしい」と語り、その成長に揺るぎない信頼を寄せる。

 チームを支えるもう一人が高橋央太郎(2年)である。安定感あるストロークで試合を組み立て、声で仲間を鼓舞する存在だ。九州地区大会では出場したシングルスで全勝。それでも「団結力が足りなかった」と自らを振り返った。全国選抜ではシングルス、あるいはダブルスでの起用も想定されるが、「どの立場でも全力を尽くすだけ。ポイントはダブルス」と言い切る。誰と組んでも合わせられる柔軟性が武器である。

悲願の団体日本一を目指す

 全国選抜は厳しい戦いとなる。3回戦で対戦が想定される相生学院(兵庫)という壁を越えられるかどうか。宇野監督は「どうせどこかで当たる相手。早いか遅いかの違い」と腹をくくる。チャレンジャーとして挑む立場が、かえってチームの覚悟を研ぎ澄ませる。

 20年連続出場の歴史は誇りである。しかし、誇りは勝利で証明してこそ輝く。積み重ねてきた伝統も、日々の鍛錬も、最後はコート上の一点に集約される。九州で味わった敗北から目をそらさず、足りないものを埋めにいく。ダブルスの再構築、1年生の台頭、そしてエースを中心とした総合力の底上げ。すべてがかみ合った時、伝統は単なる継続ではなく、新たな価値へと生まれ変わる。


(柚野真也)

大会結果