国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
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空手道女子 集中力と平常心、そして大分南の誇りを持ってベスト8が目標
昨年11月の県高校新人空手道競技大会の女子団体組手と形で優勝した大分南。続く1月の全九州高校新人大会では団体組手で3位、団体形で2位に入賞し、両方で全国高校選抜大会出場を決めた。
現チームは2年3人、1年生4と少数だが、全員の空手歴は長く、全国経験者も多い。まさに少数精鋭といった印象だ。全九州高校新人大会では、個人組手59㌔級で田村陽向(2年)が、59㌔超級で川野佳歩(1年)が県勢初の優勝を果たすなど、個人の活躍も目立った。団体組手の3位は「悔しさの残る敗退だった」と高橋誠監督が話すように、決勝に勝ち上がる力は十分にあったが、小さな気の緩みが僅差での敗北につながった。全国ではその悔しさを力に変え、ベスト8を目指す。
チームを引っ張るキャプテンの田村は「5人全員が自分らしく戦えるよう、キャプテンとしてしっかりフォローしたい」、個人の形にも出場する矢野陽菜(1年)は「かなりレベルの高い戦いになると思う。団体も個人もまずは初戦突破を目指したい」など、それぞれが久しぶりの全国大会に向け意気込んでいる。
「5人全員が自分らしく戦えるようにフォローしたい」と語った田村陽向(左)
ベスト8を達成するためにまず必要なのは「集中力」。実力者がそろう全国では、団体戦において誰が勝敗の分け目に立っても不思議ではない。一人一人が自分の役割を理解し、その時々で考えながら集中して戦うことが求められる。そのため、選手たちは常に本番、そして勝敗を分ける1本を想定して練習に取り組んでいる。また、チームは実力があるだけにポイントを取ろうと力む傾向があり、それが原因で調子を崩すことも多い。いかに「平常心」を保てるかも重要となる。
高橋監督は昨年12月に行われた第48回全日本空手道選手権大会の個人形で大分南高出身の大野ひかる(大分市役所)が優勝したことを挙げ、「日本チャンピオンの後輩として誇りを持って戦ってほしい」と語った。大野は月2回、母校に指導に訪れ、選手たちにとっては最も身近な憧れの存在。特に田村と矢野は同じ道場出身ということもあり「後輩として負けられない」という思いも強い。誇りを胸にどう戦うか、活躍が期待される。
会場となる東京体育館はかつてベスト8に輝いた験のいい場所。2度目のベスト8入賞を目指し、残りわずかな期間を走り抜ける。
2度目のベスト8入りを目指す大分南
(甲斐理恵)