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大分トリニータ 開幕前最後の一戦 札幌戦が映す真価 【大分県】

大分トリニータ 開幕前最後の一戦 札幌戦が映す真価 【大分県】

 開幕まで、あと1週間。大分トリニータは明日、北海道コンサドーレ札幌を相手にプレシーズンマッチを戦う。結果以上に重要なのは、ピッチに何が表れるかだ。新体制のもとで積み重ねてきた狙いは、試合という実戦の中で初めて輪郭を持つ。完成形ではないからこそ、現在地がはっきりと映し出される。攻守の判断、走力の持続、局面での強度。その一つ一つが、昇降格のない特別なシーズンとなる5カ月をどう戦うのかを占う材料となる。

 宮崎での強化キャンプを終え、チームの輪郭は見え始めている。吉岡宗重スポーツダイレクターは、方向性について「揃ってきている」と手応えを口にする。四方田修平監督が繰り返し示してきた狙いが、選手一人一人の意識に浸透しつつある。もっとも、プレーの精度やタイミングといった細部には、まだ磨くべき余地が残る。

チームの方向性を自ら落とし込む四方田監督

 攻撃の軸は明確だ。キーワードは「3人目」。パスを受けたら前を見る。出したら、動く。その連続によって、ボールと人が連動し、局面を前へ押し出す。キャンプを通じて、その動きはピッチの至る所で見られるようになった。だが、鋭さと再現性は、なお発展途上にある。試合という緊張感の中で、どこまで精度を引き上げられるか。札幌戦は、その現在地を測る格好の舞台となる。

 クラブとして掲げるのは「湧き上がるフットボール」だ。後方から人が関わり、次々と前へ出ていく。中央でも、サイドでも、数的優位を生み出す3人目の動き。四方田監督は、その構築を初日から地道に積み重ねてきた。

 コンディション面は順調だ。高強度のフットボールを前提にオフから準備してきた成果もあり、大きなけが人は少ない。メディカル、フィジカル両スタッフとの連携も機能し、練習の質を落とさずにここまで来た。強度の高いメニューの中で若手を鍛え上げる姿勢も、今季の特徴だ。育成型クラブとして、目先の結果と将来の成長を同時に見据える。その方針は現場にしっかり反映されている。

今季は強度の高い対面練習が常となった

 四方田監督も札幌戦を「積み上げの場」と位置付ける。課題が出ること自体を前向きに捉え、修正を重ねていく。その一方で、「勝ちながら積み上げる」ことへのこだわりは揺るがない。メンバー選考は横一線。日々の競争がチームを活性化させ、誰が出ても同じフットボールを体現できる状態を目指す。理想は、日替わりでヒーローが生まれるチームだ。

 対戦相手の情報は多くない。それでも、ある程度の想定を持った上で、自分たちのやるべきことを貫けるか。ホームで迎える実戦は、サポーターの存在も含め、モチベーションを引き上げる要素に満ちている。特別な5カ月の始まりを前に、チームは何を示すのか。札幌戦は、単なるプレシーズンマッチではない。新しいシーズンへ向かう指針を刻む、重要な90分となる。


(柚野真也)

大会結果