
大分トリニータ シーズン総括 戦い方を徹底できず低迷、降格危機で現実路線へ 【大分県】
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宮城県気仙沼市総合体育館で行われた全国高校総体(南東北インターハイ)のフェンシング。県勢として2年連続で全国の舞台に挑んだ別府翔青は、チーム内で掲げ続けた「2連覇」という目標を堂々と叶えた。今大会でも他県のライバルを圧倒したのは石井魁、上野優斗、瓜生陽の3年生トリオ。ジュニア時代から共に歩み、昨夏のVメンバーでもある剣士たちの勢いは、全国の強豪校を前にしても衰えることはなかった。創部から間もないインターハイ2連覇。挑戦者という立場から、瞬く間に王者の座を勝ち取った彼らの華やかな歩みは、これからも多くの人々の視線を集めることになるだろう。
渡部達郎監督もその危なげない試合運びを振り返り、「選手たちは常に“2連覇”という目標を口にし続けてきた。その勝利への執念が全国制覇という結果を引き寄せたのだと思う。今年からスピードを活かしたプレースタイルにテクニカルな動きをプラスし、フィジカルトレーニングに多くの時間を割くようになった。選手たちは戸惑いもあったはずだが、今年3月に行われた全国高校選抜大会での優勝が自信につながった」と評価した。
全国高校総体2連覇を達成した(左から)石井魁、上野優斗、瓜生陽の3年生トリオ
五輪メダリストや現役選手がアドバイザーコーチとして参加した合宿で、選手たちは熱心に耳を傾ける
継続的学びの先にある成功体験は10代の彼らにとって大きな意味を持つ。たとえ昨年の勝利が勢いでつかんだものだとしても、勝ち方を覚えた選手たちの表情は頼もしさを感じさせるほどだった。そして、確かな自信を得た上でつかんだ連覇。その強さはもう自分自身のものだ。
「選手たちはまだまだ良いとき、悪いときの振り幅が大きい。だからこそ、自らの修正点を監督の助言なしに気付けるようになってほしい。伝えれば理解し、修正できるだけの力はすでに持っているのだから。国体では、間違いなく大分県が他のチームからマークされる存在になる」
10月の国体に挑む大分県代表として別府翔青から石井、上野が選出された。「国体での目標は優勝。そのためにも一から自分のスタイルを見直し、大会までにプレーの幅を広げていきたいと」と石井は語り、さらなる高みを見据えた。
合宿の前半はフィジカルトレーニングに取り組んだ
午前練習終了後のオフショット。左から2人目は共に国体の舞台に立つ豊府高校2年の中村太郎
(塩月菜央)
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