卓球男子　第５シードの九州王者・明豊　目標のベスト４は射程圏内

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　卓球の全国高校選抜大会に九州王者として臨む男子の明豊。九州ブロック１位のアドバンテージとして第５シードを与えられ、２回戦から登場する。２年生の田原翔太と門脇康太の２枚看板が好調を維持しており、目標のベスト４は射程圏内だ。藤本賢司監督は「例年であれば、この時期は県外の強豪校と対外試合を組んでいろいろなタイプの選手と対戦して場数を踏むが、新型コロナウイルスの影響でできなかった。その影響がどう出るか。ふたを開けてみないと分からない」と気を引き締める。

　対面する相手との駆け引きがものをいう卓球において、試合勘は勝負の行方を左右する。「即座に相手の特徴や癖を見抜き、相手が想定する裏を突かなければ勝てない。パワースポーツではない競技なので戦術、戦略が必要。それは緊張感のある試合をこなし、身に付けるしかない」と藤本監督。ただ、戦術や戦略も技術がなくては成り立たないとも。対外試合が限られた中、学校の体育館で時間をかけて基礎を徹底し、技術を伸ばした。

九州大会後は技術を磨くことに時間を費やした

　キャプテンの田原は「自分のプレーを見つめ直す期間となった。戦術の部分でも整理できたし、体幹など地道に鍛えることができた」とクレバーなスタイル同様に、冷静に全国選抜大会までの期間を課題克服の時間に充て、計画的に強化を図った。

　相手のパワーを利用し、速いピッチで返球する門脇は、スピードに磨きをかけた。藤本監督は「相手の嫌がるプレーができるようになった。元々、反射神経の良い選手。相手が根負けする粘り強さを出してほしい」と選手の成長に目を細める。

　高橋拓希（２年）、立沢佑理（２年）もコンディションは上々。どちらかがポイントを取れば２枚看板が計算できるだけに、一気に勝機は広がる。サポート役に回る村田遼夏（１年）もいつでも試合ができるよう余念がない。「まずは初戦。相手は１回戦の勝者なので勢いがあるが、そこを切り抜けたら一気に（トーナメントを）登れる。組み合わせは悪くない。しっかり準備をすれば大丈夫」（藤本監督）と自信を持って試合を迎える。