
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
J1リーグが開幕するー。大分トリニータは2014年以来の昇格になる徳島とホームで対戦。志向するスタイルが似通うチーム同士の対戦は興味深い。試合4日前の監督会見で、片野坂知宏監督は「徳島は若い選手が多く、ボールをつなぐ攻撃的なチーム。簡単な試合にはならない」と警戒を強めた。ポヤトス新監督がコロナ禍による新規入国制限措置で合流できていない徳島は、代行の甲本偉嗣ヘッドコーチが「J2で対戦した時から大分は好きなサッカーだった。(徳島は)ボールのキープ力が高い。主導権を握って試合を支配したい」と真っ向勝負を挑むことを宣言した。
片野坂監督がチームを率いて6年目の大分は、チームに不可欠だった鈴木義宜や岩田智輝、田中達也ら攻守の主力が抜け、新加入選手の融合とともに戦術の浸透に力を注いだ。開幕まで6週間の準備期間は、大幅な入れ替えを余儀なくされた最終ラインとともに、守備の決まりごとから細かな立ち位置まで徹底した。例年になく選手への要求が高く、試合と同じ強度と集中力を求めたのは危機感の現れだ。野村直輝は「ピリッとした雰囲気でいい練習ができている」と昨季との違いを感じている。
ホーム開幕勝利を誓った片野坂知宏監督
今季はコロナ禍の影響もあるが、外部との接触を遮断。6週間で練習を公開したのは3日のみ、しかも練習開始の冒頭30分ほど。練習試合の有無、メンバーの公表も控え、情報漏えいを徹底して防止したのはクラブとしても初めての試み。今季は“結果が全て”のシーズンとの覚悟が伝わる。クラブ関係者以外にとっては、開幕戦が今季の大分を見る初めての機会だ。誰が試合に出て、どんな試合をするのか楽しみは多い。
大分で3年目のシーズンとなる三竿雄斗は「人が変わればプレーの質、内容は変わる。昨年までやっていないことにチャレンジできている。開幕戦では勝ちたい姿勢を表現したい」と話し、今季加入の福森健太は「守備は全体がスライドして、スペースを消すことができている。相手に侵入させず、ボールを奪い、攻撃はサイドからできている」とチームとしての戦い方を理解し、対戦相手によって狙いどころを定める戦術にも順応できている。
開幕から2試合は昨季の順位が大分より下位のチームと対戦するが、その後の5試合は昨季の上位陣との5連戦となる。開幕2試合で負けは許されず、この序盤戦での勝ち点は今後を大きく左右する。チーム戦力、選手個々のコンディションは開幕戦を見なければ判断できない状況だが、今季のスローガンは「一致団結」。片野坂監督の下、チームが持つあらゆる力を総動員していくことだろう。
開幕に向けてチームの状態は悪くない
(柚野真也)
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