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ウインターカップ 男子 守備は機能も攻撃は沈黙のまま 柳ケ浦が2回戦敗退 【大分県】

ウインターカップ 男子 守備は機能も攻撃は沈黙のまま 柳ケ浦が2回戦敗退 【大分県】

第78回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)
12月25日 東京体育館
男子2回戦
柳ケ浦48(7―15、16―21、15―17、10―16)69北陸学院(石川県)

 重苦しい沈黙が、最後まで解けることはなかった―。ウインターカップ男子2回戦。柳ケ浦は北陸学院に48―69で敗れ、全国の舞台から姿を消した。

 中1日で臨んだ一戦だった。初戦で露呈した守備のほころびを修正し、チームディフェンスの徹底をテーマに準備を重ねてきた。その狙いは、前半に関しては確かに表れていた。相手のキープレーヤーに簡単に仕事をさせず、ロースコアの展開に持ち込んだ。前半を30点台に抑えた事実が、守備の機能を物語る。

「ずっとリズムに乗れなかった」と悔やんだ田場

 しかし、攻撃が最後までかみ合わなかった。第1クオーター(Q)は7得点。ボールは止まり、判断は遅れ、シュートはリングに嫌われた。前半の2点シュート成功率は27.3%。フリースローも33.3%と、北陸学院の確実さとは対照的だった。攻撃のリズムが生まれず、点差はじわじわと広がっていった。

 頼みの綱はエースのファデラ・ママドゥ(2年)だった。両チーム最多の22得点を挙げたが、相手の変則的なディフェンスに手を焼き、楽な形ではボールを持たせてもらえなかった。周囲との連動も途切れがちで、チーム全体として波に乗れない時間が続いた。

 「前半から自分たちのリズムをつかめなかった。後半もミスが多かった」。キャプテンの田場瑶大(3年)は悔しさをにじませた。自ら流れを断ち切ろうとしたが、流れは変えられなかった。

 後半に入っても状況は変わらない。守備は粘り強く対応したが、相手のメンバーチェンジとディフェンスの変化に後手を踏み、要所で3点シュートを許した。追い上げムードが生まれかけても、決め切る一打が出ない。中村誠監督が「あれほどシュートが入らなかったことは初めて」と語った通り、攻撃の歯車は最後までかみ合わなかった。

目標のベスト8に届かず会場を後にした

 試合後、中村監督は「ベスト8以上は十分に狙えると思っていた」と明かした。その期待が大きかった分、敗戦は重い。「インターハイからのステップアップが足りなかった」。そう言って、自らの責任にも言及した。古閑蓮(2年)は「自分の得点力も体力も、まだまだ通用しないと感じた」と語り、来年への成長を誓った。
 守れても勝てなかった。その現実を胸に刻み、新チームがスタートする。


(柚野真也)

大会結果