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ウインターカップ 女子 粘り尽くすも及ばず 明豊が2回戦敗退 【大分県】

ウインターカップ 女子 粘り尽くすも及ばず 明豊が2回戦敗退 【大分県】

第78回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)
12月24日 東京体育館
女子2回戦
明豊52(17―11、8―16、15―10、12―26)63名古屋経済大学高蔵(愛知県)

 最後のブザーが鳴った瞬間、挑戦は終わった。ウインターカップ女子2回戦。明豊は名古屋経済大学高蔵に52―63で敗れ、ベスト8という目標には手が届かなかった。

 初戦を狙い通りに突破し、東京体育館に場所を移して臨んだ2回戦。平均身長で上回る相手に対し、明豊は序盤から我慢の展開を強いられた。追う形で始まったが、タイムアウト後にギアを上げる。球際で粘り、積極的にリングへ向かう姿勢を取り戻すと、流れを引き寄せ、第1クオーター(Q)を17―11とリードして終えた。

 しかし第2Qに入ると、攻撃の歯車がかみ合わなくなる。シュートが決まらず、相手の速い展開に対応しきれない。8得点にとどまり、逆転を許して前半を折り返した。

 ハーフタイム、杉山真裕実監督の厳しいげきが響いた。「ベスト8に行きたいなら、ここは絶対に勝ち抜かなきゃいけない」「結果は白黒つく。だったら、最後に後悔が残らない選択をしなさい」。さらに「逃げているような姿を見る方が、私は嫌だ」と選手たちに投げかけた。

果敢にゴールへ向かった選手たち

 その言葉に奮い立った選手たちは、第3Qで再び息を吹き返す。果敢にゴールへ向かい、ディフェンスでも体を張る。苦しい時間帯を耐え抜き、再逆転に成功して最終Qを迎えた。だが、勝負はそこで分かれた。第4Q、流れをつかみかけた直後に連続失点を喫する。焦りからシュートはリングに嫌われ、点差は一気に広がった。杉山監督は「タイムアウトを取り損ねた。完全に私の判断ミス」と悔いを口にした。得点源の平倉千春(3年)にかかる負担を軽減しきれなかった点も含め、責任を一身に引き受けた。

24得点と奮闘した平倉

 守備の要として、副キャプテンとしてチームを支えた松下みのり(同)は「踏ん張りどころで、自分たちの弱さが出てしまった」と唇をかんだ。けがを抱えるキャプテンを支え、最後まで声を張り続けた。その重みを受け止めながらも、視線はすでに前を向いている。「勝てない世代」と言われながら全国の舞台に立ち、1勝を挙げた事実は、この3年間が間違っていなかったことの証明だ。悔しさと誇り。その両方を胸に、明豊の3年生はコートを後にした。

 目標のベスト8には届かなかった。ただ、この一戦で示した粘りは、チームの現在地を明確に示した。明豊は悔しさと経験を手に、今大会を終えた。


(柚野真也)


大会結果