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ウインターカップ 女子 明豊が好発進 役割がかみ合う 【大分県】

ウインターカップ 女子 明豊が好発進 役割がかみ合う 【大分県】

第78回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)
12月23日 京王アリーナTOKYO
女子1回戦
明豊82(14―13、29―20、19―15、20―12)60和歌山信愛

 最高の船出となった。張り詰めた空気の中で行われたウインターカップ女子1回戦。明豊は和歌山信愛を82―60で退け、3年連続5回目の出場となる全国舞台で、積み重ねてきた準備と成長を結果で示す確かな一歩を刻んだ。

 序盤は独特の緊張感に包まれ、思うように得点が伸びない時間が続いた。それでも、試合の流れを引き寄せたのは得点源の平倉千春(3年)だった。得意のドライブで果敢にゴール下へ切り込み、体を張って得点を重ねる姿が、硬さの残るチームにリズムをもたらした。

 第2クオーター(Q)に入ると、杉山真裕実監督の采配がさえる。平倉を一度ベンチに下げ、三重野奏(3年)を投入。直後、その三重野が3点シュートを沈めると、会場の空気が一気に明豊へ傾いた。さらに、インサイドで存在感を示したのが下田来美(3年)だ。ゴール下で力強くボールを受け、リバウンドと得点を量産。このクオーターだけで12得点を挙げ、相手守備をインサイドから崩した。アウトサイドでは繁松椿(1年)が3本の3点シュートを沈め、的を絞らせない攻撃で一気に主導権を握る。10点差をつけて前半を終えたのは、ベンチとコートがかみ合った結果だった。

インサイドで奮闘した下田

 後半は再び平倉がギアを上げる。攻撃の起点となり、両チーム最多の21得点。第4Qに下田、平倉がファウルアウトで退く場面もあったが、ここでもチームは崩れなかった。代わって入った選手たちがディフェンス、リバウンド、得点でそれぞれの役割を果たし、一度も追いつかれることなく試合を締めた。

 試合後、下田は「監督から思い切り攻めていいと言われて吹っ切れた」と振り返り、平倉も「弱気にならず攻め切れた」と胸を張る。杉山監督が語った「それぞれが自分の役割に徹した」という言葉通り、この勝利は個の力と采配、そしてチームとしての成熟がかみ合った結果だった。

ベンチも一体となって勝利を呼び込んだ


(柚野真也)

大会結果