大分東明珠算・電卓部 4年連続の快挙の背景にある日々の努力 【大分県】
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50回の節目を迎えた大分県高校総合文化祭が、12日から14日にかけてiichiko総合文化センターを主会場に開催されている。県高校文化連盟は創立74年を迎える全国でも歴史ある組織であり、その歩みを象徴するかのように、会場には多彩な表現が集い、文化活動に励む高校生の姿が鮮やかに浮かび上がった。
13日のステージ発表は、雄城台高校のファンファーレで華やかに始まった。続く開会行事では、生徒代表の花木杏羽(大分雄城台2年)が登壇し、県総文が地域持ち回りで続いてきた歴史を紹介したうえで、「互いの活動に触れ、新しい刺激を受ける一日にしてほしい」と呼びかけた。多様な専門部が集う県総文の魅力を端的に示す挨拶であり、会場全体を引き締める言葉となった。

第1部では臼杵高校箏曲部の落ち着いた音色が会場を包み、佐伯豊南高校農業部が研究成果を発表。三重総合高校神楽部の舞は来場者の視線を集め、郷土芸能の継承に向けた息遣いが感じられた。続く英語弁論、工業、赤十字、家庭科、音楽などの発表が途切れなく続き、生徒たちが日々培ってきた技術や思考が次々とステージに解き放たれた。
大会テーマ「結びあう力、響きあう心 文化の架け橋、大分から」は芸術緑丘高校の武井そら(3年)が考案した。「こんな大きく使われるとは思っていなかった」と驚きを口にしたが、その言葉どおり、テーマは会場全体の雰囲気を象徴し、三日間の活動の軸となっている。また、シンボルマーク最優秀に選ばれた山元麻輝(芸術緑丘2年)は、府内城と県鳥めじろんを取り込み「50周年を強調したかった」とデザインの意図を語った。

館内では美術、書道、写真、家庭、科学などの展示が行われ、来場者は作品の前で足を止め、高校生たちの感性の広がりと細やかな表現に見入った。
節目の50回大会は、文化を「引き継ぐ」だけでなく、新たに生み出し、編み直し、共有する場として確かな存在感を示した。高校生たちの表現は、技術の優劣を超えて、他者と響き合う喜びと未来への希望に満ちていた。
(柚野真也)
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