
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
昨年、創部以来初めてとなるOBの監督が誕生した。古豪復活を託された首藤謙二監督のシナリオに周囲からの注目が集まる中、今年4月には、同じくOBの山本一広部長も母校のグラウンドへ帰ってきた。“鶴高”への熱い思いを胸に臨んだ県高校総体では、ベスト8進出を懸けて鶴崎工業戦に挑むも2−1で敗れた。この試合で浮き彫りになった課題は多くあるが、2人の指導者が懸念したのは選手のスタミナ不足だという。体力面の強化をせず、いくら技術力を上げても前へ進むことはできない。県高校総体を終え残った3年生はわずか2人。冬の選手権(全国高校サッカー選手権)へは、1、2年生を主体とする新チームで挑む。
(1)選手間のコミュニケーション能力
ひとつのボールをめぐり22人の選手が入り乱れるフィールド。常に変化し続ける戦況の中でボールをつなぐためには、仲間と次のプレーのイメージを共有する必要がある。そのためには試合中の選手間のコミュニケーションが重要となる。
(2)スタミナ
全国高校選手権の試合時間は計80分だが、延長戦にまでもつれこめば選手たちは120分もの時間を走り続けなければならない。そのための持久力向上はチームの最重要課題。また、大舞台で100%の力を発揮する人間性・精神力を身に付ける必要がある。
(3)仲間を信じ、全力を出し切る勇気
今年4月の就任後、山本部長がチームに対して抱いた疑問。それは選手たちのサッカーに向き合う姿勢にあった。「例えば1日2試合があったとしても、パワー配分をしてはいけない。仲間はベンチにいる。だからゲームはいつだって1試合完結を目指すべきだ」と全力プレーを求めている。
本多陽翔 DF
1、2年生が主体となる新チームとして鶴高サッカー部が始動した今、持ち前の明るさと抜群の身体能力でチームに新しい風を吹かせている。運動能力や持久力は1年生ながらチーム内でも上位。課題は判断力の向上。サッカーに向き合う姿勢も山本部長は評価する。「試合でチームの雰囲気が悪いときも、積極的に声を出して流れを変えられる選手になりたい」。
髙橋宥成 GK
守護神争いに名乗りを上げた1年生。GKとしての基礎技術が高く、キャッチングもキックの精度も安定している。国体メンバーに選ばれており、九州、全国の舞台を経験することで大きな成長が期待できる。「持ち味はシュートストップだが、コーチングでシュートを打たせない状況を作れるようにしたい。選手権予選ではベンチメンバーでなく、ピッチに立てるようになりたい」。
(塩月菜央)
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