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全国高校選抜大会県予選 弓道女子団体 杵築が優勝 競い磨き合い射抜いた頂点 【大分県】

全国高校選抜大会県予選 弓道女子団体 杵築が優勝 競い磨き合い射抜いた頂点 【大分県】

第38回大分県高校弓道選手権大会
11月9日 大洲総合運動公園内弓道場
女子決団体決勝リーグ戦
杵築 4勝1敗 総的中数33

 全国高校選抜大会の県予選を兼ねた「第38回大分県高校弓道選手権大会」の女子団体で、杵築が頂点に立った。予選には30チーム31校が出場。4矢2立による激戦を勝ち抜き、上位6チームによる決勝リーグへと駒を進めた。

 予選2位通過の杵築は、初戦で日田を8―5で下すと、勢いそのままに連勝を重ねた。4試合目の竹田戦で6―7と惜しくも黒星を喫したが、最終戦では「自分たちの射」を信じ切り、気持ちを切り替えて勝利。4勝1敗で優勝をつかみ取った。

 「優勝したいな、ではなく“優勝を取りに行く”という覚悟で臨んだ」。津崎誠監督の言葉に象徴されるように、チームを支えたのは徹底した競争意識だった。県高校新人大会で初戦敗退した悔しさから、部内では「競争」をキーワードに掲げ、全31人の部員が互いを高め合った。今回の代表4人の2年生は、その中で勝ち残った精鋭たちだ。

部内競争で勝ち残ったメンバー

 津崎監督は試合直前にメンバーを入れ替えた。補欠だった信原麻央を2番手「中」に起用した決断には迷いがなかった。「勝ちたいなでは勝てない。迷ったらダメだと思った」。その采配が的中し、チームは一体感を失わずに大会を駆け抜けた。代えられた内田愛衣は補欠として声を張り上げ、全員で勝利をつかむ空気をつくった。

 1番手「大前」の田辺凛は「最後まで弓を張り続けることを意識した」と語る。重圧のかかる先陣でも自分の射を貫き、流れを引き寄せた。3番手「落」の宗安亜実は「自分はまだ弓を引ききった後に静止して狙いを定める“会(かい)”の形が安定していないので、落ち着いて的に集中したい」と今後の課題を語る。自分の弱点を自覚し、次への成長を誓う姿に、チームの底力が見える。

 津崎監督は「自分たちの射をすれば的中はついてくる」と話す。勝因は、技術よりも信念だった。個の力ではなく、31人全員の思いが一本一本の矢に宿った。全国選抜の舞台では、「出場するだけでは面白くない。勝ち上がれるチームにしたい」と監督は視線を前へ向ける。
 磨き合い、ぶつかり合い、そして認め合う。競争が団結を生み、団結が勝利を呼んだ。

全国選抜でも勝負にこだわる


(柚野真也)

大会結果