
ウインターカップ前夜 火花散るライバル関係 注目の視線が交差する 男子編(2) 【大分県】
バスケ
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全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)県予選を目前に、今大会の注目選手を紹介するとともに、「いま気になる選手」を聞いた。そこにはライバルへの敬意、負けられない思いが交錯していた。コートの上で火花を散らす選手たちは、互いに認め合うことで強くなる。注目の選手たちが語る“もうひとりの注目選手”。その言葉の先に、今大会のドラマが見えてくる。
前田桜(大分3年)
2007年5月13日生まれ、171cm。大分中学出身。ポジションはセンター
ゴール下で攻守に存在感を示す。ポジショニングの巧さとタイミングの良さでリバウンドを奪い、落ち着いた判断で次の一手へつなげる。最近ではアウトサイドからの得点パターンも増え、相手にとっては的を絞りにくい選手へと進化している。大学生との練習試合でも互角に渡り合えるまでに力をつけ、自ら「絶好調!」と笑顔を見せる。6月の県高校総体では「粘り強さで負けた」と悔しさを味わったが、今は「気持ちで負けない」と前を向く。リバウンドへの意識と得点への貪欲さを武器に、今大会は「1試合20点」をノルマに掲げる。チームの大黒柱として、勝利を引き寄せる。
気になる選手
下田来美(明豊3年)
これまでの対戦で何度もマッチアップした選手。ゴール下でグイグイ攻めてくるので、まずはオフェンスリバウンドを取らせないようにしたい。明豊との試合は「勝ちたい思い」が強い方が勝つ。そこは絶対に負けられない。
松井二乃葉(藤蔭3年)
2007年9月24日生まれ、160cm。刈谷中学出身(愛知県)。ポジションはパワーフォワード
度重なるけがを乗り越え、キャプテンとして戻ってきた。長いリハビリ期間は決して平坦ではなく、思うように動けないもどかしさに何度も心が折れかけたという。それでも「やらなければいけない」と自らを奮い立たせ、チームの前に立った。その姿勢はまさに支柱そのもの。「全国に行きたい。チームの持ち味であるスピードで振り切りたい」と力強く言い切る。芯の強さとドライブの切れ味でチームに勢いをもたらし、磨き上げたジャンプショットとスティールからの速攻で得点を量産する。コンディションは3年間で最も良く、「初めて万全な状態で大会に臨める」と笑みを浮かべた。
気になる選手
緒方愛実(大分3年)
ドライブが力強く、ジャンプショットも正確。この選手を止めなければ相手の勢いも止まらないので、マッチアップしたら10点以内に抑えたい。ただ、その前に明豊を倒さなければ対戦できない。点の取り合いを制して、決勝に行きたい。
坂本心(中津北3年)
2008年1月28日生まれ、160cm。緑ケ丘中学出身(中津市)。ポジションはスモールフォワード
この1年で最も成長した一人である。身長こそ大きくないが、体幹の強さを磨き、インサイドでのプレーに力強さが増した。コンタクトにもひるまず、リバウンドに飛び込み、相手との競り合いを制する姿が印象的だ。守備でもステップワークを身につけ、粘り強いディフェンスでチームを支える。最終学年となり、自然と責任感が芽生えた。「自分がやらなければ」という意識がプレーの随所に表れる。積極性が増し、仲間を鼓舞する声も増えた。どんな時も全力でボールに向かう姿勢が、チームに活気をもたらす。プレーで流れを変えられる存在へと成長した。
気になる選手
下田来美(明豊3年)
自分より身長が高いが、体を当ててプレッシャーをかけたい。まずはボールを持たせないディフェンスをして、ゴール下に入らせないようにしたい。ロースコアの展開に持ち込めば十分に勝つチャンスはある。
(柚野真也)
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