
全国高校サッカー選手権県予選特集(8) 昭和学園 堅守速攻と日常の積み重ねで4強目指す 【大分県】
サッカー
NEW!
全国高校サッカー選手権大分県予選が、18日にいよいよ幕を開ける。冬の大舞台への切符をつかむのは、果たしてどのチームか。大会を前に、勝負の行方を左右する注目選手たちに迫り、さらに「気になる存在」として挙げるライバルも紹介する。
河野歩夢(大分鶴崎3年)
2007年10月13日生まれ、186cm、72kg、前所属チームは大分トリニータU―15(大分市・稙田中出身)、プレースタイルはチャンスメーカー
県内では無双の存在だが、昨年の全国選手権を経験したことで「全国で勝つ」という執念がさらに強まった。河野の真価はキープ力にある。ボールを収め、味方の攻め上がりを待つ“タメ”をつくり、時には鋭いドリブルで敵陣を切り裂く。攻撃のリズムを自在に操る中心選手である。だが相手も黙ってはいない。真っ先に潰しに来るマークを受けるのは必然であり、その瞬間に問われるのは判断力だ。自ら突破するのか、周囲を生かすのか。選択一つで試合の流れを左右する。河野にボールが渡った後の一手が、試合を決めるビッグチャンスを生み出す。
気になる選手
有村凌史郎(大分上野丘3年)
小学校から中学までずっと一緒のチームでプレーしてきた。守備力があり、統率欲がある選手。中学時代はキャプテンで、チームを引っ張ってくれた。アイツのキャプテンシーを見て、今自分もキャプテンをして見習うべきことが多かったと気付かされている。
松岡祐太(大分3年)
2007年11月29日生まれ、183cm、67kg、前所属チームは別府FCミネルバ(大分市・南大分中出身)、プレースタイルはターゲットマン
細身ながらも高さがあり、空中戦では強い自信を誇る。最大の武器はクロスからのワンタッチゴールで、一瞬で相手守備を置き去りにする。ただし決定力には課題が残り、さらなる飛躍には得点パターンを増やすことが求められる。だからこそスマートなプレーに甘んじることなく、がむしゃらさを身に付けようとしている。新チームになってからは主要大会で準優勝が続き、悔しさは募る一方だ。「勝ちたい思いはどこよりも強い。団結力とチームワークで今度こそ日本一を狙いたい」と言葉に込める決意。その眼差しは、頂点だけを見据えている。
気になる選手
吉元俊輔(大分鶴崎3年)
鶴崎の守備を統率する選手。1対1が強く、空中戦も強く、厄介な相手。昨年からずっと対戦し、マッチアップしている。今大会でも決勝で当たると思う。そのときは自分がゴールを叩き込み、チームを勝利に導きたい。
光永拓海(柳ケ浦3年)
2007年5月9日生まれ、163cm、56kg、前所属チームはフクオカーナU―15(福岡県・板付中出身)、プレースタイルはピッチを隅から隅まで動き回る「ボックス・トゥ・ボックス」
新チーム発足以来、ほぼ全試合に出場し、その存在感を強烈に放っている。プレーに大きな波がなく、安定感こそが最大の強み。決して体格に恵まれた選手ではないが、それを補って余りあるのが無尽蔵の運動量だ。ピッチを縦横無尽に駆け回り、攻守に顔を出す姿はチームの心臓ともいえる。特にボールを持っていないときの動きが秀逸で、味方のスペースを生み出し、セカンドボールの回収率も高い。どんな局面でも走り続け、陰でチームを支える献身性が光る。華やかな得点シーンの裏側で勝敗を決めるのは、光永の働きである。チームに欠かすことのできない要となる選手だ。
気になる選手
河野歩夢(大分鶴崎3年)
ボールを失わず、攻撃の起点となる怖い存在。これまで何度か対戦しているが、技術の高さは分かっているので、まずはボールを持たせないようにパスコースを切りたい。ボールを持たれたときは体を寄せ、簡単にプレーさせないようにしたい。
(七蔵司)
地区を選択
学校名を選択