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大分西高校 コンバートで決定力強化 夏の強化プラン2017①

大分西高校 コンバートで決定力強化 夏の強化プラン2017①

県総体を終えて、各高校の特徴や弱点が見えてきた。

主力の3年生が部活を引退したチームもあれば、全国高校選手権県予選に向けて全員残ったチームもある。

置かれた状況は様々だが新たな戦いは幕を開けている。

高校サッカーにおいて“ひと夏”を越すことで、チーム力がガラリと変わることはよくある。

今回は「第14回大分西部高校サッカーフェスティバル」に参加した高校の夏の強化計画をチェックした。

 

大分西高校

県高校総体結果:準決勝敗退

 

 冬の選手権(全国高校選手権)県予選に向けて、県高校総体のメンバーがベースとなる。ただ、3年生は主力が残ったものの半数が引退し6人となった。特に前線の選手が抜けた穴は大きく、これまで試合出場機会の少なかった1、2年生で補うことになる。

 県高校総体では優勝候補に挙げられながら準決勝で敗退。試合内容は決して悪くなく、ほとんどの時間帯で主導権を握った。相手の好守に阻まれたこともあるが、決定力を高めることが今夏の最大の課題となる。

 首藤啓文監督は、「受け手がほしいときにパスがくれば得点につながる。出し手の判断を厳しく突き詰める必要がある」と配置転換を図っている。攻撃力の高い幸航平(3年)をボランチからトップ下にポジションを上げ、宮崎優成(3年)をセンターバックからサイドへ移すなど、適正ポジションを探っている。

 

この夏の強化プラン

 

(1)ニューヒーローの誕生

県高校総体ではけが人が多く、野尻晃生(2年)や加藤健多郎(2年)らが復帰すれば戦力アップは確実。1年生にも逸材は多く、新たな戦力となりそうだ。

(2)日々の積み重ね

選手が入れ替ろうとも“西高のサッカー”は不変だ。ポゼッション(ボール支配率)を重視したパスサッカーは毎日の練習により構築される。

(3)前線の強化

コンバートによって引退した3年生の抜けた穴を埋めるようだ。夏の間はポジションを固定せず、入れ替えながら最適解を導く。

 

 

注目の1年生

 

後藤健也 FW

コロンビアで2年間サッカーをしていたこともあり、独特のリズムで攻撃を仕掛けることができる。裏に抜け出すタイミングやトラップからシュートまでのスピードが速く、周囲との連係がかみ合えば、得点力不足解消のキーマンとなりそうだ。ドリブルのスピードがワンランクアップすれば、相手チームの脅威となるのは間違いない。目標は「選手権県予選でのスタメン入り」と明確であり、首藤監督の望むニューヒーロー候補の一人となりそうだ。

 

 

河野永燿 ボランチ

希少価値の高い左利き。一発でゴールに結びつくパスを出せ、ミドルシュートの正確さが武器。大分トリニータアカデミー出身とあって技術は高く、首藤監督はボランチかトップ下のポジションを任せたいと考えている。練習試合でも攻撃的なポジションに配置され、経験を積んでいる。「課題は守備。球際の強さや切り替えが足りない」と本人も自覚している。首藤監督は「戦う姿勢が前面に出るようになれば先発メンバー入りは近い」とメンタルの成長を期待している。

 

 

(柚野真也)

大会結果