国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
その他
トリニータ 9月の連戦を前にポジション別 最新序列 DF&GK編
14節F C東京戦から中2日、3日の7連戦が始まる。連戦を前に片野坂知宏監督は「31人の底上げをして、うまくやりくりしたい」と語り、主軸を中心にメンバーを組みながら、疲労によるコンディションが落ちた選手の穴を「フレッシュな選手」で埋めようと考えている。
先発メンバーの顔ぶれはどう変わっていくのかー。ポジション別に最新序列からチームの現状を検証してみた。
【DF(ディフェンダー)】
最終ラインから試合を組み立てる大分のサッカーにおいて、攻守で重要な役割を担うのがDFだ。実際に5連敗したときは毎試合DFのメンバーが入れ替わり、大量失点することが多かった。10節から鈴木義宜、三竿雄斗、岩田智輝の昨季からの固定メンバーが先発に名を連ねるようになると安定感は増した。この3人が主軸でバックアッパーとして刀根亮輔、小出悠太が続くが、先発を脅かすまでには至らない。
12節・柏戦で7試合連続得点のオルンガを完全に封じた鈴木は、これまで以上に評価を高めた。3年連続フル出場のタフさだけでなく、高さと強さを実証済み。危機察知能力の高さと的確なカバーリングを武器にディフェンスリーダーとして絶対的な存在となっている。
精度の高いクロスで後方から決定機を作る三竿も不動の地位を築く。1対1に強く、3バックにうってつけの人材だ。コンディションを落とし、先発から外れた岩田も復調。豊富な運動量と攻撃力の高さを生かしたい。9月の連戦に向けて岩田は「5連敗を取り返したい」と話し、チームを引っ張る覚悟がうかがえる。片野坂監督は鈴木、三竿、岩田の3人には信頼を寄せており、よほどのことがない限りDFの序列は変わることはなさそうだ。
監督から絶大な信頼を得る鈴木義宜
【GK(ゴールキーパー)】
GKも加わる後方からのビルドアップ(組み立て)の象徴的な存在であった高木駿が、3年ぶりに先発から名前が外れたのは驚きだった。カップ戦でアピールしたムン・キョンゴンが9節からゴールマウスを守っている。
交代の理由として、片野坂監督は「失点の多さに高木自身が責任を重く受け止め、空回りしていた。メンタルの回復が必要だった」と語った。ムンに対しては、「いい準備をしていた。高木ほどのフィードはないが、高木にはない高さがある。ゴール前に立つ迫力やボールストップは素晴らしいものを持っている」と話すように、幾つもの好セーブで失点を防ぐ活躍で評価を上げ、チームに欠かせない戦力の一人に成長している。当面はこの二人を中心に正GK争いが続きそうだ。
二人を追うのが、群馬から加入した大卒2年目の吉田舜。昨季は群馬で正守護神の座をつかみ、安定感のあるプレーを見せている。序列は3番手だが出場機会を得ていく可能性は十分にありそうだ。
先発の座を得て急成長を遂げるムン・キョンゴン
(柚野真也)