
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
高校バレーボールの3大タイトルのひとつ全国高校総合体育大会(インターハイ)が中止になり、国体が延期、最後の春の高校バレー(春高バレー)の開催も定かでない。常に3冠を目指す東九州龍谷(東龍)の選手の思いはいかなるものか。今年1月に春高バレーで日本一になり、最優秀選手賞に輝いた室岡莉乃(3年)は、「3冠を狙えないのは悔しいけど春高バレーがあると信じて、今はチームのプレー精度を高めたい」と照準を定め、準備に余念がない。
1年生が加わり初めての公式戦となった県高校総体は、参加校全てが2試合行う対抗戦となったが、「試合勘を取り戻す場」(竹内誠二監督)として現時点で考えられる“春高仕様”のメンバーで臨んだ。室岡を筆頭に日本一を経験した佐村真唯、新改星南ら2年生に184㌢の飯山エミリ(1年)が加わり、懸念材料であった高さが解消された。
飯山のセンター攻撃が加わることでサイドの室岡のマークが分散され、守備においては高さを生かしたブロックで相手の攻撃をシャットアウトするだけでなく、コースを限定することでレシーブ成功率が上がった。対抗戦は2戦2勝、試合勘が戻るほどの緊迫した試合はなかったが、「いい刺激になった」と竹内監督。室岡は「まだまだ狙いとするバレーができていない」と厳しい評価をしたが、久しぶりに試合ができたことに感謝し、バレーボールを楽しんだようだ。
春高バレーで日本一を目指す東龍
部活動自粛中は尞で各自が体幹トレーニングや動画を見てスパイクフォームなど自分のプレーを見直した。室岡は「バレーはできなかったけど、見ることはできた」とこれまでの試合映像をチェックし、研究に時間を割いた。スパイクまでの助走やフォームを固め、イメージを膨らませた。チームは6月から本格的に始動。しばらくできなかったチームプレーの練習が増え、紅白戦で実戦感覚を取り戻すことに力を注いだ。「久しぶりの試合だったが感覚は鈍っていなかった」と頭と体が一致したことを確認できたようだ。
監督の目の届かなかった自主練習で、選手は充実した自主の時間を過ごしてきたようだ。竹内監督は「自分磨きの時間として貴重な経験ができた。選手はバレーボールへの思いが強くなった」と日本一に向けての好スタートに手応えを感じていた。
キャプテンとしてもチームを引っ張る室岡莉乃
(柚野真也)
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