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全国高校総体 卓球女子 明豊 三本柱の結束で悲願の8強突破目指す 【大分県】

全国高校総体 卓球女子 明豊 三本柱の結束で悲願の8強突破目指す 【大分県】

 昨年12月、卓球の九州高校新人大会で女子団体2年連続優勝を果たした明豊。3年生3人、2年生4人、1年生3人の計10人の精鋭で全国高校総体に挑む。中でも主力である3年生トリオ(阿部愛未、戸高彩夢、渡辺莉々子)は、技術・精神両面においてチームの中核を担う存在だ。

 6月に開催された全九州体育大会では、希望ケ丘(福岡)に敗れて準優勝。技術力の差を痛感させられた試合となった。松本香織監督は「3位に近い準優勝、優勝には遠い準優勝」と厳しく振り返る一方、「課題が明確になったことが最大の収穫」とも語る。サーブとレシーブの精度、戦術を選手たちは改めて深く捉え直している。

 エースの阿部は、団体、個人シングルス、同ダブルスの3種目に出場する。「相手を見て戦術を考え、工夫するのが得意」で、試合の中で流れを読み、対応を変える柔軟さが光る。リードを許しても冷静に逆転を狙える勝負強さが最大の強みだ。

勝負強さを備えたエース阿部愛未(左)

 戸高は誰よりも早く体育館に姿を見せ、黙々と朝練に取り組んできた努力の人。その成果は、県高校総体での個人シングルス優勝という形で結実した。渡辺もまた安定感あるプレーで団体戦に欠かせない存在。三者三様の強みを持つ3年生が互いに支え合い、高め合ってきた中学校からの6年間の絆が、このチームの根底にはある。

 「あと1カ月で終わるなんて信じられない。悔いのないようにやろうと3人で話している」と話す阿部の言葉には、ラストシーズンへの覚悟がにじむ。チームは3年生を中心に自ら課題を見つけ、ミーティングを通して戦術を磨く集団へと変わりつつある。

 これまで九州では2度の栄冠を手にしても、全国ベスト8の壁は破れなかった。しかし松本監督は「今回はチャンスがある。力はあるので8強を超えたら、そこからポンポンと勝てるかもしれない」と語る。技術の研磨と戦術の深化、そして仲間との信頼。そのすべてがかみ合ったとき、全国舞台で新たな歴史を塗り替えるはずだ。

全国総体ではベスト4入りが目標

(柚野真也)

大会結果