
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
高校を卒業後もバレーボールを続けたいという思いは強かった。中山佳音は「バサジィでバレーをしたい」と早い段階でクラブに意思表示した。3年生最後の大会となった春の高校バレー県予選後は、次のステップに進むために苦手なサーブレシーブを克服しようと練習を続けた。今年3月に国東高校を卒業し、晴れて4月に入部が決まる。即戦力としてアピールしようと意気込んだ矢先に肩を負傷。「バレーのスタイルが変わり、体が対応できていなかった」と今は徐々にペースを上げながら調整している。
これまで毎日練習してきたが、社会人チームとなれば練習時間が制限される。さらにコロナウイルス感染拡大の影響で自粛を強いられ、バレーボールができない時間が続いた。「これまでにない調整の難しさを感じている。時間の使い方も食事も自由だからこそ、どれだけ自分に厳しくできるかが大事」と甘い誘惑との戦いが続く。高校時代はチョコレートやスナック菓子に手をつけたことはなかったが、「じゃがりこのじゃがバターの味を覚えてから苦戦している」と笑う顔は10代女子だ。
体のキレが戻りつつある中山佳音
身長169㌢、チームでは藤古彩乃の172㌢に続く。スタッフは「高さは武器だが、体の使い方がまだまだ。手打ちを修正して、レシーブも強化できる」と話すように、引き出せるポテンシャルの高さが中山の魅力だ。本人も自覚しており、「貪欲に吸収してうまくなりたい。ポジションもミドルだけでなくサイドでもプレーできるようになりたいし、バサジィで一番のスパイカーになることが目標」と話す。
高校時代に比べると公式戦の数も練習試合の数も極端に少ない。試合勘も鈍るが、「今は試合がなくて良かったと思っている。バサジィのスタイルに慣れるために必要な時間」と適応するための体づくりに時間を割く。バサジィでの公式戦デビューは年末までお預けだが、ゆっくり時間をかけて、「必要以上に気負わず、精一杯のプレーをしたい」とマイペースで歩む。
エースを目指す
(柚野真也)
地区を選択
学校名を選択